ミニチュアカー ミュージアム

GIMMICK ミニカーのギミック

BMC ミニ クーパー ’マニフィーク’ (BMC MINI-COOPER 'MAGNIFIQUE')

ミニカーのギミック

 コーギーのミニカーとしては是非紹介しておきたいモデルがあります。それはコーギーで何種類もモデル化されている「ミニ」です。1959年に発表されたBMC(British Motor Corporation)のミニは全長が3mほどの小さい車でしたが、その後の小型車のデザインを一変させてしまった偉大な車です。この車は単なる経済的な小型車にとどまらず、高性能版ミニ クーパーがモンテ カルロ ラリーで優勝するなどモータースポーツでも活躍しBMW ブランドとなった現在でも絶大な人気があります。そんな訳でミニはほとんど全てのミニカーメーカーがモデル化しています。その中でもコーギーのミニは独特の雰囲気があり実車に忠実に出来ているかどうかということを超越してミニの魅力を引き出しているように思います。

 

 紹介するのは1960年代後半のコーギー最盛期のミニ クーパー S(型番334 生産期間1968~70年)で個人的にはコーギーのミニのなかで一番の傑作ではないかと思います。特別に変ったギミックではありませんが、この小さなサイズでドア、ボンネット、トランクが開閉でき、さらに屋根には傾けて移動させるスラインディングルーフが付いています。特にリアのトランクはちょっと見には開閉するようには思えないほどうまく出来ています。以下の動画でコーギーのミニの持つユーモラスな味付けとフルギミックの動作を見て下さい。

 
 
 
 

コーギーのミニ その他、箱

 このミニカーは1969年に600円で購入しています。当時はドア開閉のギミックなどは当たり前の時代でしたが、小さいながらもフルギミックになっていることに感心したものでした。車名がフランス語の「MAGNIFIQUE」(マニフィーク)としゃれた名前になっていますが、英語の「Magnificient:豪華」のことで実車にこのモデルがあったかどうかは分かりませんが、メタリック塗装やモールディングで高級仕様のミニとしているようです。また細かいところですがリアの「1275」のモールドとテールライト上の燃料注入口(コブのような出っ張り部分)が2つある点なども一番高性能であったミニ クーパー Sを忠実にモデル化しています。

mini 3models
 コーギーのミニとしては上記以外にも、十数種類の型番とたくさんのバリエーションがあります。代表的なものとして私が持っているものを左の画像で紹介しておきます。右端がモーリス版ミニのミニ マイナー(型番226 生産期間1960~71年)でこれが最初に販売されたミニでドア開閉などのギミックは付いていません。ミニのほとんどはこの型を流用したものとなります。その後オースチン版のミニの オースチン セブン(型番225 生産期間1961~67年) モーリス ミニ クーパー(型番227 生産期間1962~65年) モーリス ミニ クーパー デラックス(型番249 生産期間1965~68年)が追加されています。
 
mini box1

 真ん中はミニ クーパー モンテ カルロ(型番339 生産期間1967~72年)、1967年優勝を記念したモデルで一番良く見かけるミニカーです。このミニカーにはヘッドライトのダイヤカットガラスの大小のバリエーションがあり画像は小さいタイプになります。ラリー仕様ではこの他に型番317(64年モンテカルロラリー ゼッケンNo37)、321(65年モンテ カルロ ラリー ゼッケンNo52、66年モンテ カルト ラリー ゼッケン2)、333(RAC ラリー ゼッケンNo 21)などがありこれらは全てレアもの(特に321のゼッケンNo2)で、残念ながら私は持っていません。


 左端の今回紹介した型番334だけが型を大幅に変更してフルギミックに変っています。バンパーとサイドモール部のメッキパーツが追加されているのでその分だけ高さ方向に少しだけ大きくなっています。このミニカーには青の色違いとスライディングルーフのストライプが太い(赤ストライプが4本)バリエーションがあります。なお型番334は後にフリーホイール化されてスライディングルーフ無しの型番282(生産期間1971~74年)になっています。 箱は取手部が上に張り出した少し大きな箱になっています。(画像はマウスカーソルを載せると裏面の表示に変ります)

 
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