ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

FIAT PUNTO 1994 ITALY

FIAT PUNTO
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT PUNTO


BBURAGO 127 1/24 157㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.76m 全幅約1.63m エンジン 変速機: 4気筒 1.2L 75HP 5段変速
性能: 最高速170km/h  データーベースでフィアット プントのミニカー検索

フィアット プント イタリア 1994年

 

 大ヒットしたフィアット ウーノの後継車フィアット プントが1993年に登場しました。イタル デザイン(G.ジウジアーロ)のデザインしたボディは、シンプルかつ実に魅力的で空力的にも優れていました。(縦長テールライトが特徴でした) 前述したティーポをベースにした3/5ドアハッチバックで、1995年のEU カー オブ ザ イヤーを受賞しています。当初のエンジンは4気筒1.1L(55HP)/1.2Lと1.7L(72HP)ターボディーゼル、スポーツ仕様の4気筒1.6L(88HP)、高性能版GTの4気筒1.4L(136HP)ターボがありました。

 

 3ドアをベースにした電動開閉式ソフトトップを持つカブリオレも設定され、製造はベルトーネが行いました。(実車画像→ フィアット プント カブリオレ 1994) 富士重工業(スバル)製のCVT変速機を搭載したセレクタというモデルもありました。1997年にスポーツ仕様のエンジンはDOHC 4気筒1.2L(86HP)に変更されました。プントは魅力的なデザインと幅広いバリエーションで大ヒットし1999年に2代目にモデルチェンジしました。総生産台数は約340万台でした。(実車画像→ フィアット プント 2代目 1999)

 

 

 ミニカーは1995年に発売されたBブラーゴ製の当時物で、当時の大スケールミニカーの標準であった1/24サイズです。当時の大スケールミニカーはサイズが大きくても比較的安価で、現在の1/18サイズのミニカーほどリアルな出来ばえではありませんでした。このプントも当時の定価が2000円ほどでサイズを考えると安価なミニカーでしたが、プロポーションが良く実車の雰囲気はうまく再現されています。前述した同じBブラーゴ製のティーポから数年後に発売されたミニカーなので、ドアミラーが付き室内のメーター類がプリント表示されるなど仕上げが良くなっています。ただし室内から赤いテールライトが見えるのはご愛嬌ですが。。。ドアが開閉し前輪操舵ギミックが付いています。Bブラーゴは1/43でもプントをモデル化していました。実車が大ヒットしたのに当時物ミニカーはBブラーゴだけで、最近でもホンウェル(カララマ)の1/43と1/72、エジソンのカブリオレ、イタリアのミニカー付雑誌「FIAT STOY COLLECTIO」のNo.112ぐらいでしかモデル化されていません。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT PUNTO 1
FIAT PUNTO 2

 以下はドアを開いた室内の画像と前輪操舵ギミックの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT PUNTO 3
FIAT PUNTO 4

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FIAT BRABO 1995 ITALY

FIAT BRABO
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT BRABO


NOREV 771102 1/43  
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.02m 全幅約1.75m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 1.6L 103HP 5段変速
性能: 最高速180km/h   データーベースでフィアット ブラーボ/ブラーバのミニカー検索

フィアット ブラーボ イタリア 1995年

 

 大成功したフィアット ティーポの後継車ブラーボ/ブラーバが1995年に登場します。ティーポは直線的で簡潔なデザインでしたが、ブラーボ/ブラーバは曲面の多いダイナミックなデザインとなっていました。3ドアのブラーボは操縦性重視、5ドアのブラーバは居住性重視の設定でした。先代をベースにした設計で、エンジンは4気筒1.4L、DOHC 4気筒1.6L/1.8L、4気筒1.9Lターボディーゼル、ブラーボの高性能版HGT用にはDOHC 5気筒2L(147HP)が搭載されました。

 

 1996年にワゴンのマレア(MAREA) ウィークエンドが設定されました。プラットフォームを共有する派生車としてトールワゴンのムルチプラが1998年に登場しました。1996年のEU カー オブ ザ イヤーを受賞しており、プント同様にヨーロッパでは結構ヒットしたようです。なお日本ではブラーボがブラビッシモという名前で発売されたそうですが、ほとんど知られていません。2001年に後継車のスティーロが登場しました。

 

 

 ブラーボ/ブラーバのミニカーは最近までBブラーゴの廉価版で1/43のブラーボしかありませんでした。(1990年代後半頃のイタリアの大衆車は当時物ミニカーが少ないのです) 最近になってノレブとイタリアのミニカー付雑誌「FIAT STOY COLLECTIO」のNo.55 ブラーボとNo.57 ブラーバでモデル化されました。(いずれもノレブ製のようです) 画像はノレブ製のブラーバで、ミニカーが入手できなかったので、WEBサイトから画像を拝借しました。画像を見ると、ノレブらしいそつのない良い出来ばえのようです。

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FIAT CINQUECENTO (500) SPORTING 1996 ITALY

FIAT CINQUECENTO (500) SPORTING
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FIAT CINQUECENTO (500) SPORTING


VITESSE L192D 1/43 77㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.23m 全幅約1.49m エンジン 変速機: 4気筒 1.1L 54HP 5段変速
性能: 最高速150km/h  データーベースでフィアット チンクエチェントのミニカー検索

フィアット チンクエチェント (500) スポーティング イタリア 1996年

 

 1991年にフィアット 126の後継車としてチンクエチェントが登場しました。チンクエチェントとはイタリア語で500の意で、名車フィアット 500に因んだ名前ですが、500ではなく「CINQUECENTO」と表記します。デザインはG.ジウジアーロによるもので、同時期のティーポや後のプントに通じるシンプルながらセンスの良いデザインでした。ボディは3ドアハッチバックのみの前輪駆動車で、2気筒704㏄(30HP)エンジンは縦置き配置、4気筒903㏄(40HP)エンジンは横置き配置されました。ポーランドのフィアットの子会社FSMが製造していました。

 

 1994年にプント用の4気筒1.1L(54HP)エンジンを搭載し足回りを固めるなどした高性能版スポーティングが設定されました。また同じエンジンを搭載してグループAラリーの入門用車両として足回りなどの設定を変更したチンクエチェント トロフェオが限定生産されました。126の後継車としては先にフィアット パンダが出ていましたが、チンクエチェントはパンダよりも安い車として人気があったようです。1998年に後継車セイチェント(SEICENTO 600の意)にモデルチェンジしました。(実車画像→ フィアット セイチェント 1998)

 

 

 ミニカーは1998年頃に発売されたビテス製です。チンクエチェント後期型の高性能版スポーティングをモデル化しています。プロポーションが良くホイールや非対称なフロントバンパーの意匠など実車に即しており、なかなかの良い出来ばえです。灯火類や室内(彩色されたシートなど)もリアルに再現されています。当時のビテスはバリエーションを作るのに熱心で、このチンクエチェントもラリー仕様など10種類ほどのバリエーションがありました。(やたらとバリエーションを増やしたことが、2000年頃のビテス倒産につながったように思います) これ以外のチンクエチェントのミニカーはブラーゴの1/43と1/24、ヘルパの1/87などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT CINQUECENTO (500) SPORTING 1
FIAT CINQUECENTO (500) SPORTING 2

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FIAT COUPE FIAT 1996 ITALY

FIAT COUPE FIAT
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT COUPE FIAT


TOP MODELS 3008 1/43 100㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.25m 全幅約1.77m エンジン 変速機: DOHC ターボ 4気筒2L 195HP 5段変速
性能: 最高速231km/h  データーベースでフィアット クーペのミニカー検索

フィアット クーペ フィアット イタリア 1996年

 

 実用車が多かったフィアットに久しぶりに追加されたスタイリッシュなクーペが、クーペ フィアットで1993年に登場しました。クーペではなくクーペ フィアットという名前にしたところにフィアットの拘りが感じられます。フィアット内製による個性的なサイドラインを持つボディデザインは実に魅力的でした。フィアット ティーポのシャーシを流用した前輪駆動車で、初期型(16V)のエンジンはDOHC 4気筒2L(147HP)/2Lターボ(195HP)で、5段変速で最高速231km/h(2Lターボ)と高性能でした。

 

 1996年のマイナーチェンジで後期型(20V)となり、廉価版としてDOHC 4気筒1.8L(130HP)エンジンが追加され、2LエンジンはDOHC 5気筒2L/2Lターボ(220HP)に切り替わりました。2Lターボの最高速250km/hは当時の前輪駆動車では最速の性能でした。1998年には2Lエンジンがさらにパワーアップして6段変速が追加され、その後特別仕様車プラスなどが設定されました。約7万台が生産され、2000年に生産中止となりました。

 

 

 ほぼ同時期の1995年に軽量2シータースパイダーのフィアット バルケッタが登場しました。クーペ フィアットと雰囲気が似ていますが、バルケッタはフィアット プントをベースにした前輪駆動車で、スポーツカーらしい操縦性を求めてホイールベースを短縮していました。可変バルブタイミング機構付DOHC 4気筒1.8L(130HP)エンジンを搭載し、5段変速で 最高速200km/hとこちらもなかなか高性能でした。2004年にバルケッタ 2代目にマイナーチェンジしました。(実車画像→ フィアット バルケッタ 1995)

 ミニカーは2002年に発売されたトップモデル製です。プロポーション的にはフロントのバンパーが少し大きめなように感じますが、実車のダイナミックなデザインがうまく再現されています。室内もそこそこ良く再現されていますので、全体的にはまずまずの良い出来ばえです。ただ経年劣化の心配があるレジン製で軽くて重量感がないのがいまひとつです。ラリー仕様のバリエーションもありました。これ以外のクーペ フィアットのミニカーはエジソン(EDISON GIOCATTOLI)、ノレブ、京商の1/64などがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT COUPE FIAT 1
FIAT COUPE FIAT 2

バルケッタのミニカー→ データーベースでフィアット バルケッタのミニカー検索"

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FIAT MULTIPLA 1998 ITALY

FIAT MULTIPLA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT MULTIPLA


SOLIDO 1547 1/43 94㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.99m 全幅約1.87m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 1.6L 103HP 5段変速変速
性能: 最高速170km/h  データーベースでフィアット ムルティプラ のミニカー検索

フィアット ムルティプラ  イタリア 1998年

 

 1950年代に登場した小型ワンボックス車フィアット 600 ムルティプラの2代目が1998年に登場しました。フロントウインドの下に段差があるなどこの車の外観は極めて個性的(奇抜)で、実際に市販されたことが不思議なくらいでした。なおAピラーの下のグリルのように見える穴はヘッドライト(ハイビーム)です。バカンス等で使うフェリーボートの料金が安くなるということで全長を4m以下に抑えていました。全長を抑えたかわりに全幅を1.87mと大きくして3人掛けシートの2列で6人乗りとしシート背後に広い荷室も確保していました。横置きエンジンの前輪駆動車で、当初のエンジンはDOHC 4気筒1.6L(103HP)、4気筒1.9L(105HP)ターボディーゼルでした。

 

 さすがにこのデザインは不評だったのでしょう。2004年のマイナーチェンジで、フロントウインド下の段差をなくした一般的なデザインに変更されました。その際に全長が4mを超え、初期のメリットが無くなりました。2010年まで生産され、後継車は2012年に登場したミニバン 500Lになるようです。(実車画像→ フィアット ムルティプラ 2004) (実車画像→ フィアット 500L)

 ムルティプラのデザインは全長が4m以下という点も含めて、2001年に発売されたホンダ モビリオによく似ていました。モビリオはヨーロッパに輸出されているので同じような発想だったのかも知れません。また2列シートの6人乗りの国産車としては2004年発売のホンダ エディックス(全幅約1.795m)がありました。(実車画像→ ホンダ モビリオ) (実車画像→ ホンダ エディックス)

 

 

 ミニカーは1999年に発売されたソリドの当時物です。ソリドの型番15**の1500シリーズはどちらかというと廉価版ミニカーの類なのですが、このムルティプラは個性的なボディが見事に再現されていて良く出来ています。ヘッドライト(ハイビーム)がデカール仕上げなのはやや残念ですが、室内の3人掛けシートやインパネなどの細部は結構リアルに再現されています。ソリドは現在ヨーロッパ最大の玩具グループのSIMBA DICKIEグループの傘下ですが、同じグループ内のマジョレットからもこの型を流用したほとんど同じ物が販売されていました。ソリドは2004年にデザイン変更された後期型もモデル化していて、そのマジョレット版もあります。なおソリド/マジョレット以外のムルティプラ 2代目の量産ミニカーは2022年現在でもないようです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT MULTIPLA 1
FIAT MULTIPLA 2

 以下は2000年頃に発売されたマジョレット製のフィアット ムルティプラ (1/43 型番5913348)の画像です。上記ソリド製とほとんど同じものですが、よく見るとこちらはフリーホイール(回転し易い構造のホイール)が採用されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT MULTIPLA 3
FIAT MULTIPLA 4

 以下は2005年頃に発売されたマジョレット製のフィアット ムルティプラ 2004 (1/43 型番50906138)の画像です。マイナーチェンジで一般的なデザインに変更された後期型をモデル化しています。変更されたフロント周りの造形とテールライトがきちんと再現されています。これはマジョレット製ですのでフリーホイールとなっていますが、同じ型を使ったソリド製(型番15106)はフリーホイールではありませんでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT MULTIPLA 5
FIAT MULTIPLA 6

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