ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

FORD TAUNUS 17M (P5) 1964 GERMANY

FORD TAUNUS 17M (P5)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD TAUNUS 17M (P5)


DINKY(UK) 154 1/42 110㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.58m 全幅約1.72m エンジン 変速機: V型4気筒 1.7L 65HP 3段変速
性能: 最高速145km/h  データーベースでフォード タウナスのミニカー検索

フォード タウナス 17M (P5) ドイツ 1964年

 

 1964年にフォード タウナス 17Mは一回り大きなボディのタウナス 17M/20M (P5)にモデルチェンジしました。先代の楕円をモチーフにしたデザインは継承されましたが、車格が上がったのでより一般的でオーソドックスなデザインに変わりました。同時期のオペル レコードも角型ヘッドライトを使用した同じようなデザインでしたので当時の流行りだったようです。(マツダのファミリア 1967年式はそっくりのデザインでした) ボディ形式は2/ドアセダン、3/5ドアワゴン(ターニア)があり、20Mにはスタイリッシュなハードトップ クーペ(1966年)がありました。

 

 エンジンは先代の直列4気筒から新型のV型4気筒に変わり、17Mには1.5L(60HP)/1.7L(65HP)、20MにはV型6気筒2L(85-90HP)エンジンが搭載されました。20Mは4段変速で最高速161km/hの性能でした。20Mをベースにしてイタリアのカロッツェリア OSIがカスタムボディを架装したタウナス 20M TS OSI クーペが少量生産されました。1967年のモデルチェンジでタウナスの名前が外れて名前が17/20M (P7)に変更されました。タウナス P5の総生産台数は約71万台でした。(実車画像→ フォード タウナス 20M TS OSI クーペ 1967フォード 20M (P7) 1967)

 

 

 フォード 17/20M (P7)はボディが大きくなり先代よりもさらにオーソドックスで無難なデザインとなりました。基本的な構造は先代を踏襲していて、エンジンはV型6気筒2.3Lが追加されました。ボディが大きくなり過ぎたこととデザインの不評で販売が予想を下回ったので、1968年にはフロントグリルの意匠変更や1.8Lエンジン追加などのマイナーチェンジが行われて17/20M (P7b)となりました。1969年にV型6気筒2.6Lエンジンを搭載する豪華仕様の26Mが追加されました。1971年に生産中止となり、総生産台数は約72万台でした。1972年にイギリスフォードとドイツ フォードの共通モデルとなったコンサル/グラナダが後継車として登場しました。

 ミニカーは1966年に発売されたディンキー(英)の当時物です。17M (P5)の2ドアセダンをモデル化しています。縮尺1/42なので1/43サイズより少しだけ大きめに出来ています。バンパーと一体成型したフロントグリルがやや派手すぎますが、プロポーションは良く実車の雰囲気はうまく再現されていました。ボンネット、トランク、ドアが開閉し、この当時のディンキー(英)製ミニカー特有の前輪操舵ギミックも付いていました。この前輪操舵ギミックは前車軸全体が回転するといった構造で、実車とは異なる動作ですが、簡単な構造でそれなりに面白いものでした。当時のミニカーメーカーはそれぞれが独自の前輪操舵ギミックを考案していました。それらをまとめたページがありますので興味がある方はこちらをご覧ください。→ 前輪操舵ギミックをまとめたページ これ以外の17M/20M (P5)のミニカーはポリトーイの当時物、ガマの当時物 クーペ 1/45、ジク(SIKU)の当時物 1/60、メルクリンの当時物 OSI クーペ、ミニチャンプスのセダン/クーペ/ワゴン/OSI クーペなどがあります。17M/20M/26M (P7)のミニカーはジク(SIKU)の当時物 1/60、ブレキナの1/87、ネオ(レジン製)のセダン/クーペなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FORD TAUNUS 17M (P5) 1
FORD TAUNUS 17M (P5) 2

 以下は前輪操舵ギミックの動作画像と床下部分の画像です。ボディを押しこんで左右どちらかに傾けると前輪が向きを変えるようになっています。床下部の前輪中央にある赤いボタンを押すとボンネットが押し上げられて開くようになっていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD TAUNUS 17M (P5) 4

 以下は1966年に発売されたポリトーイ製の当時物 フォード タウナス 20M TS (1/43 型番519)の画像です。20M 2ドアのスポーティ仕様TSをモデル化しています。キャビン部分が少し大きめでややバランスが悪いですが、フロントグリル周辺の造形はポリトーイらしい凝った作りで良く出来ていました。ボンネット、トランク、ドアが開閉するギミック付きで、室内やエンジンルーム内の細部もそこそこ凝った作りになっています。なお室内の画像ではフロントシートのシートバックが前に倒れています。このシートバックを倒すことが出来るギミックは簡単な物なので、当時の2ドア車のミニカーでドアが開く物には良く付けられていました。(上記のディンキー製の17Mにも付いています) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD TAUNUS 20M (P5) 1
FORD TAUNUS 20M (P5) 2

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD TAUNUS 20M (P5) 3
FORD TAUNUS 20M (P5) 4

 以下は1968年に発売されたメルクリン製の当時物 フォード 20M (P5) TS OSI クーペ 1967 (1/43 型番1803)の画像です。OSI クーペはセダンとは全く異なるイタリアン デザインのダイナミックなスタイルのクーペでした。V型6気筒2L/2.3Lエンジンを搭載し約1200台が生産されました。ミニカーは実車のデザインがうまく再現されていて当時のミニカーとしては良く出来ていました。当時のメルクリン製ミニカーに共通して使われたフリーホイールのサイズが少し小さ目でややアンバランスな感じがします。ボンネット/ドアが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD TAUNUS 20M (P5) OSI COUPE 1
FORD TAUNUS 20M (P5) OSI COUPE 2

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD TAUNUS 20M (P5) OSI COUPE 1
FORD TAUNUS 20M (P5) OSI COUPE 2

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FIAT 1500 1964 ITALY

FIAT 1500
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 1500


MEBETOYS A02 1/43 98㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.13m 全幅約1.55m エンジン 変速機: 4気筒 1.5L 75HP 4段変速
性能: 最高速150km/h  データーベースでフィアット 1500のミニカー検索

フィアット 1500 イタリア 1964年

 

 1961年にフィアット 1100の後継車としてフィアット 1300/1500が登場しました。フィアット 1300/1500は全長約4mの中型ボディに、上級車の1800/2100の6気筒から2気筒分を取り去ったような設計の4気筒1.3L(65HP)/1.5L(72HP)エンジンを搭載した中級車でした。ヘッドライトの上にひさしのような飾りがついたデザインは、当時のシボレー コルベアに端を発する流行だったそうです。(シトロエン アミ 6も同じようなデザインでした) 実用車ながらイタリア車らしい軽快なデザインで結構魅力的でした。

 

 1300/1500には4ドアセダン、5ドアワゴン(ファミリアーレ)がありました。同じ4気筒1.5Lエンジンを搭載したモデルとしてはフィアット 1100 カブリオレをベースにしたピニンファリーナ デザインの1500 クーペ/カブリオレと上級車1800の廉価版(主にタクシー用途)の1500Lがありました。1964年に1500のホイールベースを延長しボディを大きく(4.03m→4.13m)して外観を小変更した上級仕様の1500Cが追加されました。1300/1500は1967年まで生産され、後継車は124/125でした。派生車としてエンジン チューナーのシアタ(SIATA)社が製造したミケロッティ デザインのクーペ ボディに94HPにチューンしたエンジンを搭載したシアタ 1500 クーペがありました。(実車画像→ フィアット 1500 カブリオレ) (実車画像→ シアタ 1500 クーペ)

 

 

 ミニカーは1966年に発売されたメーベトイ初期の当時物です。1966年に発売されていることとリアライトの造形から上級仕様の1500Cをモデル化しているようです。(縮尺1/42から全長を逆算してみると4.1mとなるので全長も1500Cに合っています)メーベトイ特有の柔らかい味付けのデフォルメがされ、実車の雰囲気がうまく再現されていました。ドアが開閉するギミック付きです。これ以外の1300/1500の当時物ミニカーはノレブ初期のプラスチック製でセダンとカブリオレ、マーキュリー、マッチボックス、エコー、エディルトイなどたくさんありましたので、実車の人気が高かったことがうかがえます。当時物以外ではスターライン、ノレブなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 1500 1
FIAT 1500 2

 以下は1965年に発売されたポリトーイ製の当時物 シアタ 1500 クーペ(1/43 型番502)の画像です。シアタ(SIATA:SocietaItalianaAutoTrasformazioni Accessori)はアマチュアのレーシングドライバーであったジョルジオ アンブロジーニ(Giorgio Ambrosini)が1926年に設立した自動車チューニングメーカーでした。上述したシアタ 1500 クーペをモデル化しています。ポリトーイの初期物でしたので、まだ後のMシリーズほど凝った造形ではありませんでしたが、実車の雰囲気がうまく再現されていて当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。ただ実車がほとんど知られていないこともあって、あまり知られていないミニカーでした。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。(実車画像→ シアタ 1500 クーペ 1962) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT SIATA 1500 COUPE 1
FIAT SIATA 1500 COUPE 2

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT SIATA 1500 COUPE 3
FIAT SIATA 1500 COUPE 4

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FIAT 850 1964 ITALY

FIAT 850
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 850


POLITOYS 513 1/43 82㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.58m 全幅約1.43m エンジン 変速機: 4気筒 843cc 34HP 4段変速
性能: 最高速120km/h  データーベースでフィアット 850のミニカー検索

フィアット 850 イタリア 1964年

 

 フィアット 600と1100の間を埋める車として、1964年にフィアット 850が登場しました。外観はモダンな3ボックスセダンでしたが、中身は600の部品を流用したリアエンジン車でした。拡大されたボディは主にリアのエンジンスペースに充てられ室内が広くなりました。4気筒843cc(34HP)エンジンを搭載し、37HPにパワーアップした上級仕様のスーパーは4段変速で最高速126km/hの性能でした。1968年には後述するクーペと同じ903㏄(47HP)エンジンを搭載したさらに上級なスペチアーレ(最高速135km/h)も追加されました。派生車として600 ムルティプラの後継車で1ボックスボディで3列シート7人乗りの850 ファミリアーレもありました。(実車画像→ フィアット 850 ファミリアーレ)

 

 フィアットには昔からどの車種にもスポーティなモデルがありました。850にも自社デザインのクーペが1965年に追加されました。エンジンは42HPに少しチューンされていて、見た目だけでなく性能的にも少しスポーティでした。クーペと同時にカロッツェリア ベルトーネ製のオープンカーの850 スパイダーも追加されました。1968年にクーペとスパイダーは排気量が903cc(52HP)に拡大され最高速が150km/hに向上しました。同時に名前が850 スポルト クーペ/スパイダーに変わりました。セダンは1972年、クーペは1971年、スパイダーは1973年まで生産されました。850 シリーズは600Dの後継車として大成功しシリーズ全体で約230万台が生産されました。後継車はセダンは127、クーペは128のクーペ、スパイダーはX1/9でした。(実車画像→ フィアット 850 クーペ 1965フィアット 850 スパイダー 1965)

 

 

 ミニカーは1965年に発売されたポリトーイ製の当時物です。ポリトーイとしては初期のもので、ポリトーイはこのような実用車もまめにモデル化していました。ヘッドライトをラインストーンで大き目に表現して当時のフィアットの小型車全体に共通する愛嬌のあるデザインがうまく再現されていました。ただフロントのエンブレムが実車より大きめで形状も違っているのがやや気になります。以下のイクソ製などと見比べると明らかに形状が違っていますが、これは意図的なデフォルメなのでしょう。(昔のミニカーらしいところです) フロントフード/ドアが開閉するギミック付きです。ポリトーイはクーペ、初期のプラスチック製(1/41)でセダン/クーペ、PENNYシリーズ(1/66)でクーペもモデル化していました。これ以外の850シリーズの当時物ミニカーはマーキュリーのセダン/クーペ/スパイダー、メーベトイのセダン、ディンキー(仏)のセダン、ガマのクーペ、ダイヤペットのスパイダー、オートピレンのスパイダーなどがありました。当時物以外ではソリド、プロゲットKのクーペ/バン/ファミリアーレ、ノレブのセダン/スパイダー、国産名車コレクション(イクソ)、ミニチャンプスのスパイダーなどがあります。 以下はフロント/フロントフード開閉とリアの拡大画像です。フロントのトランク内にはスペアタイヤとバッテリーが再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 850 1
FIAT 850 2

 以下は1966年に発売されたディンキー(仏)製の当時物 フィアット 850 (1/43 型番509)の画像です。ディンキー(仏)らしいスケールモデル的な正確な造形で実車がうまく再現されていて良く出来ていました。当時のミニカーの流行りでヘッドライトとテールライトにラインストーンが使われていて、フランス仕様なのでヘッドライトは黄色になっていました。ドアが開閉するギミック付きです。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 850 1
FIAT 850 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 850 5
FIAT 850 6

 以下は2015年に発売されたアシェット製 国産名車コレクションのフィアット 850 (1/43 No.259)の画像です。メーカーはイクソで、イクソは型番CLC054で850をモデル化していましたので、それを流用して内装の仕上げを簡素化したものでした。内装以外は型番CLC054そのままの仕上げでしたので、細部がそこそこリアルに再現された良い出来ばえになっていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 850 7
FIAT 850 8

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 850 9
FIAT 850 10

 以下は1966年に発売されたポリトーイ製の当時物 フィアット 850 クーペ (1/43 型番517)の画像です。上記ポリトーイ製セダンと同時期の当時物でこれも良く出来ていました。同じブランドでセダンとクーペをそろっていたので、並べてみることが出来て楽しいものでした。クーペの全長は3.65mでセダンより長いのですが、このミニカーの全長は88㎜で約3mm程長めに出来ていました。これはポリトーイ流のデフォルメでプロポーションをかっこよくしているのだと思います。これもセダン同様にフロントのエンブレムをかなり大きめにしてあります。フロントフード/ドアが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 850 COUPE 1
FIAT 850 COUPE 2

 以下はフロント/フロントフード開閉とリアの拡大画像です。セダンでは再現されていたスペアタイヤがこのクーペでは省略されていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 850 COUPE 3
FIAT 850 COUPE 4

 以下は1972年頃に発売されたオートピレン製の当時物 セアト スパイダー (1/43 型番317)の画像です。フィアットではなくスペインで生産されたセアト 850 スポルト スパイダーをモデル化しています。セアト スパイダーは903㏄エンジンを搭載したフィアット 850 スポルト スパイダー(後期型)のライセンス生産でしたから基本的には同じ車でした。初期型のヘッドライトはプレキシガラスカバー付でしたが、後期型ではこのミニカーのようなカバー無しの一般的なものに変わりました。オートピレンは他社のコピー物が多かったのですが、これはオートピレンのオリジナルだと思います。本格的なスポーツカーに見えるかっこいい実車の雰囲気がうまく再現されていて、当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。フロントフード/ドア/リアフードが開閉するギミック付きで、室内やエンジンもそこそこうまく再現されていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 850 SPIDER 1
FIAT 850 SPIDER 2

以下はフロント/フロントフード開閉の画像とリア/リアフードを開いたエンジンルームの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 850 SPIDER 3
FIAT 850 SPIDER 4

 以下は1967年に発売されたマーキュリー製の当時物 フィアット 850 スパイダー (1/44? 型番12)の画像です。プレキシガラスカバーの付いた埋込み式ヘッドランプが特徴の初期型をモデル化しています。実車は全長が3.78mでミニカーは85㎜ほどですので縮尺1/44ぐらいで少し小さめに出来ていました。実車に似ていないわけではないのですが、なんとなく安っぽい感じでマーキュリーのミニカーとしては今一つの出来ばえでした。(地味なカラーリングが良くないのかもしれませんが) リアフードが開閉するギミック付きで幌を外すこともできました。スパイダー後期型はミニチャンプス、ノレブ、EDISON GIOCATTOLIなどがモデル化していますが、初期型はこのマーキュリー製とダイヤペット製ぐらいしかないようです。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 850 SPIDER 5
FIAT 850 SPIDER 6

 以下はフロント/リアの拡大画像です。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 850 SPIDER 7
FIAT 850 SPIDER 8

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AUTOBIANCHI PRIMULA 1964 ITALY

AUTOBIANCHI PRIMULA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUTOBIANCHI PRIMULA


POLITOYS 522 1/43 87mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.79m 全幅約1.58m エンジン 変速機: 4気筒 1.2L 59HP 4段変速
性能: 最高速135km/h  データーベースでアウトビアンキ プリムラのミニカー検索

アウトビアンキ プリムラ イタリア 1964年

 

  1964年にアウトビアンキ ビアンキーナの後継車としてプリムラが登場しました。当時のフィアット車は全てが後輪駆動車で、前輪駆動方式を採用するにあたり、プリムラがその市場実験車に選ばれました。フィアットはイギリスのBMC ミニが採用したイシゴニス方式(エンジンの下にギヤボックスを配置)の前輪駆動車のサービス性が悪いなどの問題点を解決する為に、同社の技術者ダンテ ジアコーサが開発したダンテ ジアコーサ方式(エンジンの横にギヤボックスを配置)の前輪駆動方式を採用しました。なお現在の前輪駆動車はダンテ ジアコーサ方式が一般的です。

 

 プリムラは4気筒1.2L(59HP)エンジンを横置き搭載し、4段変速で最高速135km/hの性能でした。ボディは2/4ドアセダンと3/5ドアハッチバックで、フィアットよりもスポーティでしゃれた感じでした。1965年によりスポーティなクーペも追加されました。プリムラは好評で1970年まで生産され、総生産台数は約7.5万台でした。フィアットは前輪駆動車が市場に受けいれられることが確認できたので、1969年に前輪駆動車アウトビアンキ A111とアウトビアンキ A112、1970年にフィアット 128を登場させました。なおトヨタ自動車も前輪駆動方式を採用するにあたり、1978年に発売したコルサ/ターセル(縦置きエンジンの前輪駆動車)で市場の反応を確認していました。(実車画像→ トヨタ ターセル 1978)

 

 

 ミニカーは1964年に発売されたポリトーイ製の当時物です。プリムラ 3ドアハッチバックをモデル化しています。ポリトーイとしては初期のモデルで、ポリトーイ流デフォルメが控えめのリアルな造形で実車の雰囲気がうまく再現され、当時のミニカーとしては良く出来ていました。ボンネット/ドア/テールゲートが開閉するギミック付きです。また室内全体に赤い起毛仕上げが施されていて、豪華な感じに仕上げられていました。ポリトーイは廉価版のエキスポート(EXPORT)シリーズでプリムラ クーペもモデル化していましたので、プリムラは当時人気があったようです。これ以外のプリムラの量産ミニカーはメーベトイの当時物がありましたが、当時物以外では2024年現在でもモデル化されていないようです。(フランスのレジン製少量生産品でクーペがあるようですが) 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/テールゲート開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

AUTOBIANCHI PRIMULA 1
AUTOBIANCHI PRIMULA 2

 以下は1968年に発売されたポリトーイ製の当時物 アウトビアンキ プリムラ クーペ (1/43 型番548)の画像です。プリムラ クーペは4気筒1.5L(70hp)エンジンが搭載され、最高速150km/hとセダンより少し高性能だったようです。当時のポリトーイの廉価版であったエキスポート(EXPORT)シリーズのミニカーでしたので、バンパー/フロントグリルと底板が一体成型されリアライトの塗装処理を省くなどのコストダウンがされていました。廉価版とはいえプロポーションは悪くないので、これも実車の雰囲気をうまく再現していました。ドアが開閉するギミック付きです。なおエキスポート(EXPORT)シリーズは後に安っぽいフリーホイールを使うようになりましたが、これはまだメタル製ホイールが使われているのであまり安っぽい感じはしません。(実車画像→ アウトビアンキ プリムラ クーペ) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUTOBIANCHI PRIMULA COUPE 1
AUTOBIANCHI PRIMULA COUPE 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUTOBIANCHI PRIMULA COUPE 3
AUTOBIANCHI PRIMULA COUPE 4

 以下は1972年に発売されたメーベトイ製の当時物 アウトビアンキ プリムラ ドラム缶付 (1/43 型番A66)の画像です。メーベトイは型番A5でプリムラをモデル化していましたが、これはそれの屋根にドラム缶を載せています。側面に表示された「RICERCHE PETROLIFERE ELAF」とは英語では「OIL RESEARCH(石油リサーチ) ELAF」という意味です。ELAFとは石油関連技術の会社の名前で、その会社の作業/宣伝用の車のようです。ミニカーの出来ばえはメーベトイ流のリアルな造形で、上記のポリトーイ製プリムラと同等レベルの良い出来ばえでした。ドアとテールゲートが開閉するギミック付きです。なおヘッドライト周りに付いている茶色の汚れはラインストーン製ヘッドライトを固定する接着剤が変色した物で、初期のメーベトイ製ミニカーでよく見られる経年変化です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUTOBIANCHI PRIMULA 3
AUTOBIANCHI PRIMULA 4

 以下はフロント/リアの拡大画像とテールゲート開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUTOBIANCHI PRIMULA 5
AUTOBIANCHI PRIMULA 6

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ALFA ROMEO GIULIA CANGURO BERTONE 1964 ITALY

ALFA ROMEO GIULIA CANGURO BERTONE
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ALFA ROMEO GIULIA CANGURO BERTONE


POLITOYS 529 1/43 92㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.67m 全幅約1.56m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 1.6L 112HP 5段変速
性能: 最高速240km/h  データーベースでアルファ ロメオ カングーロのミニカー検索

アルファ ロメオ ジュリア カングーロ ベルトーネ イタリア 1964年

 

 アルファ ロメオ ジュリア カングーロは1964年のパリ サロンで公開されたデザイン コンセプトカーでした。レースカーのアルファ ロメオ TZをベースにした公道仕様車を提案したもので、余分な空間を切り取って美しい流線形ボディにまとめたデザインは、当時ベルトーネに在籍していた若かりしG.ジウジアーロによるものでした。ボディはファイバーグラス製でTZのアルミニウム製ボディより軽量でした。

 

 カングーロは発表当時そのデザインが絶賛されましたが、TZのシャーシの供給不足などの理由で生産化はされませんでした。ただこのデザインはその後のアルファ ロメオの量産車デザインに生かされました。その代表的なモデルとしては1970年に登場したアルファ ロメオのスーパーカーであったモントリオールがありました。なお車名のカングーロ(イタリア語)は、英語ではKANGAROO(カンガルーの意)のことです。

 

 

 ミニカーは1967年に発売されたポリトーイ製Mシリーズの当時物です。 実車の美しいデザインがうまく再現されていて、かなり良い出来ばえになっていました。実車と比べるとヘッドライト/テールライトがやや小さ目ですが、これはポリトーイ流のデフォルメでしょう。ドアとフロントカウルが開閉するギミック付きで、室内もそこそこ良く再現されていましたが、このミニカーの見どころは大きく開くフロントカウルと、その下のエンジンルーム内のエンジン等のリアルな再現でした。このようにエンジン/サスペンションなどのメカをリアルに再現していたのが当時のポリトーイ Mシリーズの特徴でした。また50年以上も前に作られたミニカーながら塗装の艶などはまだ新品のように綺麗で、ポリトーイの塗装品質が優秀だったことがわかります。私がミニカーを集めることになったのは、このミニカーなど当時のかっこいいミニカーに魅せられたことがきっかけでしたので、この当時のミニカーは今でもとても大切にしています。これ以外のカングーロの当時物ミニカーとしては、同じポリトーイのペニーシリーズの1/66、マーキュリー、ポリトーイをコピーしたジョアルがありました。最近ではNEO(レジン製)がモデル化しています。 以下はフロント/フロントカウルを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALFA ROMEO GIULIA CANGURO BERTONE 1
ALFA ROMEO GIULIA CANGURO BERTONE 2

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