ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

CITROEN H 1968 FRANCE

CITROEN H
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN H


TOMICA DANDY F25 1/43 102㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.26m 全幅約1.99m 全高約2.3m エンジン 変速機: 空冷水平対向2気筒 1.6L 45HP 3段変速
性能: 最高速不詳  データーベースでシトロエン Hのミニカー検索

シトロエン H (アッシュ) バン フランス 1968年

 

 商用車ながら自動車の歴史上この車を紹介しない訳にはいきません。シトロエンらしい独創的なデザインで、名前のH(フランス式に発音すると'アッシュ'です)は型式名で、軽荷重用のHZと重荷重用のHY の2タイプがありました。シトロエン十八番の前輪駆動方式で、プラットフォーム型シャーシとトレーリングアーム方式リアサスペンションで、荷室の床は後輪をカバーするだけで完全に平らに出来ました。また車高も高いので、広大な荷室が確保できました。このデザインは後のキャブオーバー型商用車に多大な影響を与えました。

 

 エンジンは当初トラクシオン アヴァン用の4気筒1.6L/1.9L(58HP)などが使われましたが、後に4気筒1.6L/1.9Lディーゼルエンジンも追加されています。ボディーはバンとピックアップの2タイプが原則でしたが、各種貨物車をはじめ救急車、消防車、ポリスカー、マイクロバスなどたくさんのバリエーションがありました。1947年から1981年までの長期間生産されました。

 

 

 この車は人気があるので、ミニカーもたくさんあります。その中から出来の良い国産品ということで、1979年に発売されたトミカ ダンディの外国車シリーズのHを選びました。左ハンドル/両側スライドドアになっているので、イギリスや日本などへの輸出仕様をモデル化しているようです。(日本にも300台ほど輸入されてます) このダンディのHはパトカーや販促品などバリエーションがたくさんあり、カドーのブランドでも販売されました。当時物ミニカーとしては、CIJ、JRD、ディンキー(仏)などのレアな当時物や、マッチボックスのYTFシリーズ、エリゴール、ノレブ(1/43、1/18)、ソリド(1/43、1/18)、ブッシュ(1/87)などでたくさんモデル化されています。また変わり種としてルパン 3世の秘密兵器仕様のH トラックをポピーがモデル化していてこれも結構面白いです。→ 参照 シトロエン H ルパン 3世 ギミックのページ
 以下はフロント/リアの拡大画像と側面のスライドドア/リアハッチの開閉ギミック動作です。なおスライドドアは左右両方とも開閉します。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CITROEN H 1
CITROEN H 2

 以下はバリエーションのポリス仕様(型番DF25)とノレブの当時物のプラススチック製(型番81)の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN H POLICE
CITROEN H 3

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=608

CITROEN SM 1970 FRANCE

CITROEN SM
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM


MINICHAMPS 400111024 1/43 113㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.89m 全幅約1.84m エンジン 変速機: V型6気筒 2.7L 173HP 5段変速
性能: 最高速222km/h  データーベースでシトロエン SMのミニカー検索

シトロエン SM フランス 1970年

 

 シトロエンが自社技術を誇示する旗艦として1970年に発表したのがシトロエン SMです。シトロエン SMは前輪駆動車として初めて200Km/h以上の高速走行(最高速222km/h)を可能にした高級GTカーでした。シトロエン DSのハイドロニューマチックシステムを進化させた高度なステアリングとサスペンションの油圧制御システムとマセラティ製のV型6気筒2.7L(173HP)エンジンがその高速走行を可能にしていました。なおSMとはシトロエンの開発コードのSとマセラティのMを意味しているとのことです。

 

 シトロエン SMの外観上の特徴は、なんといってもその未来的なフロントです。現在でも十分に未来的なこのデザインが発表されたのが1970年であることを考えると、いかに画期的なデザインであったかが分かると思います。フロントグリルの透明なガラスの中に左右3個ずつのライトが格納され、外側はロービーム、中央がハイビーム、内側がドライビングライトでライト全体がユニットになっていて車両の姿勢に応じてビームを水平に保つ油圧式のセルフレベリング機能を持っていました。またドライビングランプはステアリングと連動して首を振るようになっていました。最近の高級車にも同じような機能が付くようになりましたが、SMは50年も前に実現していました。シトロエン SMをベースにしたフランス大統領府のパレード車が作られるなど、シトロエン SMはシトロエンの最上級車としての役割を果たし1975年までに約13000台が生産されました。

 

 

 ミニカーは2002年頃に発売されたミニチャンプス製です。ミニチャンプスらしい正確なプロポーションで、室内などの細部も実にリアルに仕上げられています。特にこのミニカーの最大の見どころはシトロエン SMの最大の特長である6灯式ヘッドライトをリアルに再現していることです。シトロエン SMの1/43量産ミニカーとしては2021年現在でもこのミニカーを超えるものはない傑作ミニカーです。これ以外のシトロエン SMのミニカーは当時物ではソリド(べレムも含む)、コーギー、コーギーをコピーしたオートピレン、ノレブの初期物、マッチボックス、トミカの1/66などがありました。当時物以外ではノレブの1/43と1/18、イクソ、シュコー、国産名車コレクションなどがあります。大統領専用車やリムジン、シューティング ブレークなどの特注車もノレブやマトリックス(レジン製)がモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CITROEN SM 1
CITROEN SM 2

 以下は1970年に発売されたソリド製の当時物 シトロエン SM (1/43 型番184)の画像です。上記のミニチャンプス製を見た後ではやはり見劣りがしますが、当時物のミニカーとしてはこのソリド製が一番出来が良かったのです。プロポーション的にはミニチャンプスと同等レベルで、この6灯式ヘッドライトの造形も購入した当時は実にうまく再現していると思いました。ドア開閉ギミック付です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 3
CITROEN SM 4

 以下はフロント/リアの拡大画像と上記ミニチャンプス製と並べてみた画像です。製作された時期が30年も違うので出来ばえを比較することにあまり意味はないのですが、細部の仕上げ以外は同等レベルの出来ばえだということが分かると思います。またミニチャンプスが車高を下げてモデル化していることも分かります。これはミニチャンプスが良く使うデフォルメ手法で実車よりかっこよく見えるのです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 10
CITROEN SM 10

 以下は1971年に発売されたコーギー製の当時物 シトロエン SM (1/44 型番284)の画像です。スケールモデル的な観点ではソリドのほうが出来が良いのですが、単純なスケールモデルとは異なるミニカーとしての観点ではコーギーのほうが出来が良いです。ミニカーを上から見た画像で分かるのですが、実車のSMはリアを絞り込んだデザインとなっています。コーギーはこの絞り込みを大きめにデフォルメして、SMの外観的な特徴を強調しています。これはややオーバーなのですが、このコーギー流のデフォルメはなんとなく親しみを感じさせるフォルムになるのです。フロントの6灯式ヘッドライトは紙のシールでうまく表現していますが、ガラスが黄色になっているのもコーギー流の意図的なデフォルメです。ドアとハッチバックが開閉するギミック付ですが、ハッチバックは中の棚板も可動する点が凝っています。さらにこのミニカーのドアには柔らかい軟質プラスチックで成形されたドアサッシュが付いています。これはサッシュの尖っている部分に触ってもけがをししない上に、サッシュ自体も破損しないという優れた設計になっています。当時のミニカーは子供向けでしたので、安全設計が徹底されていました。コーギーがドアサッシュを付けることにここまで拘った理由がよく分かりませんが、このドアサッシュはこのミニカーにしか採用されなかった意欲的な工夫でした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 5
CITROEN SM 6

 以下はフロント/ドア/室内の画像とリア/リアハッチ開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 7
CITROEN SM 8

 以下は1975年に発売されたオートピレン製のシトロエン SM (1/43 型番339)の画像です。オートピレンの初期物は他社のミニカーをコピーした物が多く、これも上記のコーギー製のコピーです。ただし単なるコピーではなく、ボンネットの開閉ギミックを追加してV型6気筒エンジンも再現しています。またホイールと前後バンパーを金属製パーツに変更し、フロントウィンドーにワイパーのモールドを追加し室内も変更しています。ここまで大幅な変更をしているので、これはコーギーのコピーというよりも、オートピレンのオリジナルであると見なしても良いと思います。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 9
CITROEN SM 10

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/ハッチバック開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 11
CITROEN SM 12

 以下は2015年に発売された国産名車コレクション製のシトロエン SM (1/43 No.256)の画像です。メーカーはイクソで、イクソは自社ブランドの型番CLC096でシトロエン SMをモデル化していますのでそれを流用しています。プロポーションが良く、フロントグリル内の造形はミニチャンプスほどではないですが、結構リアルに再現されています。安価な雑誌付きミニカーですので室内の造形は簡素ですが、それ以外は値段を考えると良く出来ていると思います。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 13
CITROEN SM 14

 以下はフロント/リア/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN SM 15
CITROEN SM 16

 当サイトにはシトロエン SMのミニカーだけをまとめたページがありますので、これ以外のシトロエン SMのミニカーを知りたい方はこちらのページをご覧ください。→ シトロエン SMのミニカーのページ

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=604

CITROEN GS 1971 FRANCE

CITROEN GS
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN GS


SOLIDO 193 1/43 95㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.12m 全幅約1.61m エンジン 変速機: 空冷水平対向4気筒 1015cc 56HP 4段変速
性能: 最高速147km/h  データーベースでシトロエン GSのミニカー検索

シトロエン GS フランス 1971年

 

 前述したシトロエン アミ 8の後継車でより上級な車として、1971年に登場したのがGSでした。ハイドロニューマチック システムを使ったサスペンションとブレーキ、空力に優れたボディなどDSの技術を盛り込んだ高度な内容の車で、シトロエンとして初めてヨーロッパ カー オブ ザ イヤーを受賞しています。当初のボディは2ボックスでしたがハッチバックではなく、リアには独立したトランクを持っていました。空冷水平対向4気筒1015cc(56HP)エンジンを搭載し、最高速147km/hの性能でした。(実車画像→ トランクを開いた実車画像)

 

 1971年にワゴンのブレークと2ドアのバンが追加されました。1972年には1.2L(60HP)エンジンが追加され、1973年にはロータリーエンジンを搭載したビロトールが追加されました。(ビロトールはほとんど売れませんでしたが) GSは商業的に成功し、1979年にはボディがハッチバック化され1.3L(64HP)エンジンを搭載したGSAに発展し、1986年まで生産されました。総生産台数はGSが約190万台、GSAが約58万台でした。(実車画像→ シトロエン GSA 1984)

 

 

 ミニカーは1972年に発売されたソリドの当時物です。ソリド最盛期の製品なので当時のミニカーとしてはレベルの高い出来ばえで、GSの雰囲気の再現では当時物ミニカーでベストといえます。ドア開閉ギミック付で、1本スポークのステアリングホイールなど室内もそこそこ再現されています。GSの当時物ミニカーとしてはノレブ、ポリトーイ、ルーソトイ(LUSO TOYS ポルトガル製)のブレークなどがありました。最近の物ではノレブの新作 1/43と1/18、イクソ、ユニバーサルホビーなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CITROEN GS 1
CITROEN GS 2

 以下は1971年に発売されたノレブの当時物 シトロエン GS (1/43 型番810)の画像です。これはダイキャスト製のJET CARシリーズですが、同じ型を使ったプラスチック製もありました。バンパーと一体成型したフロントグリルがやや安っぽいですが、プロポーションは悪くありません。ボンネットと4ドアの開閉ギミックが付いています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN GS 3
CITROEN GS 4

 以下は1980年に発売されたルーソトイ(LUSO TOYS)のシトロエン GS ブレーク パラス(1/43 型番11)の画像です。ルーソトイはポルトガルの玩具メーカーであったメトスル(METOSUL)が1970年-1980年代に使用していたブランド名でした。メトスルは当時のディンキーやコーギーなどを真似たダイキャスト製ミニカーを作っていました。このGS ブレークは少々粗削りな造形ですが、当時のミニカーとしてはまずまずの出来ばえです。なおGS ブレークの当時物ミニカーはこれしか無いようです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN GS BREAK 1
CITROEN GS BREAK 2

 以下は2006年に発売されたイクソ製のシトロエン GS 1971 (1/43 型番CLC139)の画像です。最近のミニカーですからプロポーションが良く、灯火類や室内の造形などの細部もリアルに仕上げられていて、とても良く出来ています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN GS 5
CITROEN GS 6

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN GS 7
CITROEN GS 8

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=603

CITROEN DS 23 1972 FRANCE

CITROEN DS 23
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN DS 23


DINKY(ES) 530 1/43 110㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.8m 全幅約1.79m エンジン 変速機: 4気筒 2.3L 130HP 5段変速
性能: 最高速188km/h  データーベースでシトロエン DS 23のミニカー検索

シトロエン DS 23 フランス 1972年

 

 シトロエン DSは1970年にボッシュの電子制御燃料噴射をフランス車で初めて採用し、翌年には3段自動変速機が設定されました。1972年には排気量を2347ccに拡大しDS 23となりました。(トルク重視の設定で2.2Lの139HPから130HPに少しパワーダウンするも最高速は同じでした) このように改良が行われたシトロエン DSですが、基本設計が古いことはいかんともし難く、1974年に後継車のシトロエン CXが登場し1975年に生産中止となりました。

 

 シトロエン DSは1955年の登場から1975年まで20年間生産され、廉価版のシトロエン IDを含めた総生産台数は約146万台(本国生産は約133万台)でした。シトロエン DSは世界の名車を選考したカーオブ ザ センチュリー(名車100選)において、1位のフォード T型、2位のモーリス ミニに次いで3位という評価を受けています。私は学生時代に一度だけDS 21に乗せてもらったことがありましたが、当時の国産車とは全く別物のしなやかな乗り心地だったことを憶えています。

 

 

 ミニカーは1976年に発売されたディンキー(仏)製の当時物です。スペインのオートピレンがディンキー(仏)のライセンスで生産したミニカーで、 スペイン ディンキー(DINKY(ES))とも呼ぶこともあります。本家のディンキー(仏)はシトロエン DS 23をモデル化していないので、これはオートピレンが型を起こした物のようです。ディンキー(仏)のDS 19(型番530)の型を変更しているので、ややレトロですがシンプルな良い出来ばえです。ボンネットとトランクが開閉するギミック付きです。オートピレンは自社ブランドでもほとんど同じ物を発売していましたが、そちらはホイールが車軸が貫通していないディスクタイプとなっていました。シトロエン DS 19/21に比べるとDS 23のミニカーは少ないのですが、これ以外のDS 23のミニカーはリオのバリエーションでセダンとラリー仕様、ノレブの1/64と1/43と1/18が10種類ほど、スパークのパリ-ダカール ラリー仕様などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像と室内/リア(トランク開閉)の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CITROEN DS 23 1
CITROEN DS 23 2

 以下は1976年に発売されたオートピレン製の当時物 シトロエンDS 23 (1/43 型番309B)の画像です。上述したように上記のディンキー製とホイール以外はほとんど同じです。オートピレンは自社ブランドのミニカーにはこのような金属製のホイールを使っていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN DS 23 3
CITROEN DS 23 4

 以下は1996年に発売されたリオ製のシトロエン DS 23 ウェンブリー-ミュンヘン ラリー仕様(1/43 型番SL033)の画像です。1974年に開催されたウェンブリー-ミュンヘン ラリーはイギリスのウェンブリーから北アフリカを経由してドイツのミュンヘンまでの29000㎞の長距離ラリーでした。このラリーで優勝したシトロエン DS 23をモデル化しています。ヘッドライトのカバーや補助灯など実車をかなり忠実にモデル化しています。(実車画像→ シトロエン DS 23 ウェンブリー-ミュンヘン ラリー) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN DS 23 Rally1
CITROEN DS 23 Rally2

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=601

CITROEN GS CAMARGUE BERTONE 1972 FRANCE

CITROEN GS CAMARGUE BERTONE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN GS CAMARGUE BERTONE


NOREV 182 1/43 95㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.12m 全幅約1.68m エンジン 変速機: 空冷水平対向4気筒 1015cc 55HP 4段変速
性能: 最高速150km/h  データーベースでシトロエン カマルグのミニカー検索

シトロエン GS カマルグ ベルトーネ フランス 1972年

 

 シトロエン カマルグは1972年のジュネーブショーで公開されたコンセプトカーでした。シトロエン GSをベースにした2+2座のクーペで、デザインはベルトーネです。深く傾斜したフロントウインドウ、大きなガラス製のリアウインドウ、ロールバーの機能を持つBピラーが特徴で、ベースのGSより車高が200㎜低くなっています。ロールバーを設けて小さなルーフで広いウインドウを確保する手法は、ランチア ストラトス HFのデザインと同じです。

 

 バンパー下に小さなグリルを持つフロントの造形は、シトロエン DSのフロントを意識したものだと思います。ベルトーネのシトロエンに対する最初のアプローチはこのカマルグで、1982年に登場したシトロエン BXはベルトーネのデザインとなりました。その後もベルトーネは1986年にもBXをベースにしたコンセプトカー ザブルス(ZABRUS)を公開し、1989年に登場したシトロエン XMもベルトーネがデザインしています。BXもXMもフロントの造形や直線的なボディラインなどに、カマルグのデザインが反映されてます。(実車画像→ シトロエン ザブルス(ZABRUS) 1986)

 

 

 ミニカーは1972年に発売されたノレブ製 JET CARシリーズの当時物でプラスチック製です。ボディやウインドウが経年変化で少し変形していますが、基本的な部分は結構良い出来です。(写真を撮った10年後の2020年には変形が進んでとてもひどい状態になりました) 当時のノレブはプラスチック製からダイキャスト製に移行していた時期で、このカマルグも後期型ではダイキャスト製になりました。プラスチック素材は経年劣化で変形します。レジン製ミニカーもたぶん同じようなことが起こりますので、同じモデルならダイキャスト製を買うべきです。このミニカーは2005年頃に細部をリファインした新しいものが発売されました。カマルグの量産ミニカーはこのノレブとマジョレーの1/55ぐらいしかないようです。以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CITROEN GS CAMARGUE BERTONE 1
CITROEN GS CAMARGUE BERTONE 2

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

http://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1839

 

サラブレッド期 ← ページ  « 前へ 1  2  3  4  5  6  7  8   次へ »

 

 

 

当サイト掲載記事の無断転載を禁じます。
Copyright(C) 2004-2024 MINIATURECAR MUSEUM All rights reserved.