ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

FIAT 127 1971 ITALY

FIAT 127
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 127


MATTEL MEBETOYS A54 1/43 全長 84mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.6m 全幅約1.53m エンジン 変速機: 4気筒 903cc 45HP 4段変速
性能: 最高速135km/h  データーベースでフィアット 127のミニカー検索

フィアット 127 イタリア 1971年

 

 1971年にフィアット 850の後継車で前輪駆動車の第2弾として127が登場しました。当時流行の直線を基調にしたコンパクトなボディに850用の4気筒805㏄エンジンを903cc(45HP)に拡大して搭載し、4段変速機で最高速135km/hの性能でした。当初は2ドアだけでしたが、1972年に3ドアハッチバックが追加されました。全輪独立懸架サスペンションによる優れた操縦性と実用性を兼ね備えた127は、128に続き1972年のEU カー オブ ザ イヤーを受賞し商業的にも大ヒットしました。 

 

 1977年にフロントとリアの意匠が変更されたシリーズ2となり、窓が大きくなったリアハッチがバンパー位置から大きく開くようになりました。また1L(50HP)エンジンと、1.3Lディーゼルエンジンが追加されました。1982年にフロントグリルを変更して大きな樹脂製バンパーを採用したシリーズ3となり、オプションで1.3L(75HP)エンジンが追加されました。1983年に後継車のウーノが登場しました。スペインではセアト(SEAT) 127としてライセンス生産され、4ドア/5ドア仕様も設定されました。1987年まで生産され、総生産台数は約510万台でした。

 

 

 ミニカーは1972年に発売されたメーベトイ製の当時物です。127の初期型をモデル化しています。角ばったボディや角形ヘッドライトでちょっと変わった雰囲気を持つフロント周りがうまく再現されていて良く出来ていました。ドア開閉ギミック付で、室内もそこそこ良く再現されていました。これ以外の127の当時物ミニカーはポリトーイの1/43と1/25、Bブラーゴの1/24、マーキュリー、オートピレンのセアト 127などがありました。当時物以外ではブルム、ブレキナの1/87、イクソ (セアト 127もある)、ノレブ(セアト 127もある) などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 127 1
FIAT 127 2

 以下は1974年に発売されたオートピレン製の当時物 セアト 127 (1/43 型番333)の画像です。これはフィアットではなくスペインのセアト 127をモデル化していていますが、セアト 127はフィアット 127のライセンス生産でしたので外観的にはほとんど同じようです。オートピレンの初期のミニカーは他社のコピー品が多かったのですが、これはオートピレンのオリジナルのようです。シャープな造形で上記のメーベトイ製と同等レベル以上の良い出来ばえでした。またボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きで、可動部のチリ合せも良好でした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
SEAT 127 1
SEAT 127 2

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリア/トランク開閉の画像です。ヘッドライトに角型のラインストーンを使っているのは凝った仕上げです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
SEAT 127 3
SEAT 127 4

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FERRARI 512M 1971 ITALY

FERRARI 512M
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 512M


BRUMM R230 1/43 全長 97㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.18m 全幅約2m エンジン 変速機: DOHC V型12気筒 5L 610HP 5段変速
性能: 最高速 不詳  データーベースでフェラーリ 512S/Mのミニカー検索

フェラーリ 512M イタリア 1971年

 

 1969年にグループ4スポーツカー(排気量5L)の最低生産台数が50台から25台に緩和され、排気量の大きいグループ4がプロトタイプより有利になりました。そこでフェラーリはグループ4の512Sを1970年に登場させました。512Sの構造は前述した312Pとほとんど同じで、DOHC V型12気筒5L(550HP)エンジンを搭載し、ボディはクーペ、高速レース用ロングテール クーペ、スパイダーがありました。512Sのデビュー戦は1970年デイトナで、ポルシェ 917に次ぐ3位となりました。ただ1970年はポルシェ勢に勝つことが出来ず、セブリングで1勝しただけでした。(実車画像→ フェラーリ 512S)

 

 1970年後半にはボディを軽量化し、エンジンを610HPにパワーアップした512Mが登場しました。デザインも低いノーズと緩やかな傾斜のリアカウルに変わりました。512Mは1970年南アフリカのキャラミ 9hでポルシェ 917を制して初優勝しました。1971年になるとポルシェ 917Kが圧倒的に強くなりレースが成立しなくなった為、1972年からは耐久レースは排気量3Lまでのオープントップ プロトタイプカーで行われることになりました。これを受けてフェラーリ 512Mでのワークス活動は中止され、512Mはプライベーターに売却されました。1971年ルマンではプライベーターの512Mがポルシェ 917に次ぐ3-4位となりました。

 

 

 1972年から始まった排気量3Lの耐久レース世界選手権に合わせてフェラーリは1972年に312 PBを開発しました。312 PBは512MのボディをCAN-AMマシン風に変更し、エンジンは312B F1用の180度V型12気筒3Lエンジンを耐久レース用にデチューンして搭載していました。312 PBは1972年のレースでは出場しなかったルマン以外で全勝し、マニファクチャラーズとドライバーズ タイトル(J.イクス)を獲得しました。1973年はモンザなどで2勝し善戦しましたが、マトラにマニファクチャラーズ タイトルを奪われました。250Pから312PBに至るフェラーリのスポーツカーレースのワークス活動はこの1973年で終了し、以後はF1に専念することになりました。この間に製作されたレースカーは約70台ほどということでした。有名な車が多い割には台数が少ないですが、当時のフェラーリは中小企業レベルで予算が限られていたので、同じ車を改造して何度も使っていたそうです。

 ミニカーは1995年に販売されたブルム製です。1971年のルマン出場車(結果4位)をモデル化しています。この512Mは全体的に少しごつい感じですが、ホイールなどの細部はそこそこリアルで、当時のミニカーとしては結構良くできていました。ブルムは512Sと512Mを約10種類ほどモデル化しています。512の当時物ミニカーはソリドの512Sと512M、ポリトーイの512Sなどがあり、当時物以外ではイクソ、マテル、テクノモデル(レジン製)の1/18などがあります。レースカーではありませんが、512Sのシャーシを使ったピニンファリーナのスタイリング実験車のベルリネッタモデューロをポリトーイ、メーベトイ、マーキュリーなどがモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI 512M 1
FERRARI 512M 2

 以下は1989年に発売されたブルム製のフェラーリ 512S (1/43 型番R201)の画像です。1970年のスパ 1000Kmの参戦車をモデル化しています。プロポーションが良くホイールやバックミラーなどの細部も結構リアルに再現されていて、当時のミニカーとしては良くできていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 512S 1
FERRARI 512S 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 512S 3
FERRARI 512S 4

 以下は1992年に発売されたソリド製のフェラーリ 512S (1/43 型番7123)の画像です。1970年デイトナの参戦車をモデル化しています。これは1960-1970年代に発売されたソリド製のフェラーリ レースカーを再生産し、12台セットにして販売したフェラーリ 12台セットの1台でした。1970年代のソリド製ミニカーは出来が良かったので、仕様を少し変えただけで20年後にも再販できたのでした。この512Sもオリジナルは1970年に発売された型番182で、ホイールをプラスチック製に変えていますが、あとはほぼオリジナルのままです。ワイパーがウィンドー一体成型されているなど細部の仕上げは1970年代のままですが、ソリドらしいシャープな造形で、実車のイメージがうまく再現され良く出来ていました。ドアが開閉するギミック付きです。デカールが添付されていましたが、貼っていません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 512S 5
FERRARI 512S 6

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 512S 7
FERRARI 512S 8

 以下は1992年に発売されたソリド製のフェラーリ 512M (1/43 型番7123)の画像です。1971年ブエノスアイレス 1000㎞の参戦車をモデル化しています。これも1960-1970年代に発売されたソリド製のフェラーリ レースカーを再生産し、12台セットにして販売したフェラーリ 12台セットの1台でした。この512Mのオリジナルは1972年に発売された型番197でした。デカールが添付されていましたが貼っていませんので、上述したブルム製の512Mと見比べると、レースカーとしての見た目が物足りませんが、プロポーションなど基本な造形はほとんど変わりないことが分かります。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 512M 3
FERRARI 512M 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 512M 5
FERRARI 512M 6

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FERRARI DINO 246 GTS 1971 ITALY

FERRARI DINO 246 GTS
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI DINO 246 GTS


BANG 7133 1/43 全長 98㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.23m 全幅約1.7m エンジン 変速機: DOHC V型 6気筒 2.4L 195HP 5段変速
性能: 最高速235km/h  データーベースでフェラーリ ディノ 206/246のミニカー検索

フェラーリ ディノ 246 GTS イタリア 1971年

 

 1968年に登場したディノ(ディーノ)はフェラーリの市販車としてエンジンを初めてミドシップ搭載した車でした。フェラーリは12気筒エンジンが基本であったので、V型6気筒エンジンを搭載したこの車にはディノという新しいブランド名(フェラーリ ディノでは無く単にディノ)を与えました。初期モデルのディノ 206 GTのボディは総アルミ製で車重900kgと軽く、排気量2Lながら185HPのハイパワー、5段変速で最高速235km/hと高性能でした。ミドシップ エンジン方式故に、その操縦性は市販車としては並外れたものだったそうです。

 

 ディノ 206 GTは150台ほどで生産中止となり、1969年に2.4L(195HP)エンジンを搭載したディノ 246 GTに切り替わりました。246GTは206 GTに比べるとホイールベースが少し延長され全長が85㎜大きくなり、ボディは量産しやすいスチール製となりました。その為車重も重くなりましたが、エンジンのパワーアップで動力性能はほぼ同じでした。当初は固定ルーフのGTクーペのみで、1971年にオープンルーフの246 GTSが追加されました。1974年まで生産され総生産台数は約3600台(GTSが約1300台)でした。後継車は1973年に登場したディノ 308/208 GT4でした。

 

 

 ミニカーは1996年頃に発売されたバン製です。これはオープンルーフの246 GTSをモデル化していますので、リアクオーターパネルの形状が前述した206 GT(クーペ)とは違っています。屋根が開いているので、リアルに再現されたインパネなどが良く見えます。バンはディノ 206と246をモデル化していましたが、同じ型を使っていました。ディノ 206と246の外観上の違いはリアクオーターパネルの燃料給油口形状、リアパネルの排熱用排出口の数、バックアップライトの位置などがあり、全長も少しだけ違います。全長の違いは1/43サイズのミニカーでは2㎜ほどですから、それを変えていないのは特に問題ないレベルです。寸法が測り易いホイールベースをノギスで正確に測ってみると54.5㎜で、246のホイールベース寸法(2340㎜)で出来ていました。206と246の燃料給油口形状とバックアップライト位置はそれらしく変えてありましたが、排熱用排出口の数は変えていないので、これは206としては正確ではないことになります。バンのディノ 206/246はとても良い出来ばえでしたので、この点だけはやや残念です。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI DINO 246 GTS 1
FERRARI DINO 246 GTS 2

 以下は室内周りの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI DINO 246 GTS 3
FERRARI DINO 246 GTS 4

   ディノ 246の当時物ミニカーはノレブのJET CARシリーズ、トミカ ダンディ、サクラのスーパーカーシリーズなどがありました。当時物以外ではビテス、マッチボックス ディンキー、バン(BANG)など、最近では京商、イクソ、マテル(1/18)、アイドロン(レジン製)、トミカ リミッテド(1/64)などでモデル化されています。以下は1973年頃に発売されたノレブのJET CARシリーズの当時物 ディノ GTS (1/43 型番824)の画像です。ノレブのディノは最初はプラスチック製(型番186)でしたが、これはその型を流用してダイキャスト製に変更した物でした。JET CARシリーズは廉価版ミニカーでしたので、プロポーションはまずまずなのですが、ホイールが安っぽいなど細部の仕上げが今一つでした。またドアが開くのですが、ドアの3角窓がフロントAピラーに固定されているといった具合に仕上げが簡素化されていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI DINO 246 GTS 5
FERRARI DINO 246 GTS 6

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI DINO 246 GTS 7
FERRARI DINO 246 GTS 8

 以下は1991年頃に発売されたマッチボックス傘下で復活したディンキー製のディノ GTS (1/43 型番DY024)の画像です。このマッチボックス ディンキー製のミニカーはマニア向けの復刻版的な物でしたので、1990年代初めのミニカーとしてはややレトロな作風となっていました。実車の雰囲気がそこそこうまく再現されていましたので、当時のミニカーとしてまずまずの良い出来ばえでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI DINO 246 GTS 9
FERRARI DINO 246 GTS 10

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI DINO 246 GTS 11
FERRARI DINO 246 GTS 12

 以下は1991年頃に発売されたビテス製のフェラーリ ディノ 246 GT (1/43 型番540)の画像です。1990年代初めのミニカーとしては、かなり良い出来ばえでした。プロポーション的には上記のバンとほぼ同等ですが ホイール、ボディ開口部、バンパー、灯火類、ワイパーなどの仕上げの丁寧さの点でバンにかないません。バンのリアルなホイールときちんと開口した開口部はミニカーがしまって見えます。またバンのエッチングパーツのワイパーや室内のリアルなステアリングホイールなどの細かいパーツはコストがかかるので、これは値段相応(ビテスの約1.5倍でした)のことでした。ただし約30年前のミニカーとしては、ビテスもかなり良く出来ていたと言うことを付け加えておきます。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI DINO 246 1
FERRARI DINO 246 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI DINO 246 3
FERRARI DINO 246 4

 以下は1978年に発売されたトミカ ダンディ製のフェラーリ ディノ 246 GT (1/45 型番DF05)の画像です。縮尺が中途半端な1/45なので1/43よりも少し小さめで、キャビンが大きめなのが今一つです。それ以外はまずまずの造形で、当時の国産ミニカーとしては良い出来ばえでした。ドアとトランクが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI DINO 246 5
FERRARI DINO 246 6

 以下はフロントの拡大画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI DINO 246 7
FERRARI DINO 246 8

 以下は1977年に発売されたサクラ製スーパーカーシリーズのフェラーリ ディノ 246 GT (1/43 型番8)の画像です。1/43と底板に明記してありますが、サイズが少し大きめです。多分どこかの既存ミニカーをお手本にしてモデル化したと思います。プロポーション的にはまずまずの出来ばえですが、正面から見たフロントは横幅があり過ぎてやや不自然です。またタイヤ径が小さめでボディに対してアンバランスです。さらに透明プラスチックをフロントウィンドーと共用していてテールライトが青いなど、スーパーカーブームでとりあえずつくったという感じででした。フロントパネル/ドア/リアパネルが開閉するギミック付きです。(ただし実車のリアパネルはこのように開くのではなく、トランクとリアパネル(エンジンカバー)は別々に開くのですが) これはあまり好ましくない例ですが、当時の国産ミニカーのレベルはこんなものだったということで見てください。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI DINO 246 9
FERRARI DINO 246 10

 以下はフロント/フロントパネルを開いた画像とリア/リアパネルを開いたエンジンルームの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI DINO 246 11
FERRARI DINO 246 12

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FERRARI 365 GTC/4 1971 ITALY

FERRARI 365 GTC/4
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 365 GTC/4


MEBETOYS A50 1/43 全長 107㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.57m 全幅約1.78m エンジン 変速機: DOHC V型 12気筒 4.4L 340HP 5段変速
性能: 最高速260km/h  データーベースでフェラーリ 365 GTCのミニカー検索

フェラーリ 365 GTC/4 イタリア 1971年

 

 2+2シーターのファラーリ 330 GT 2+2の後継車として、リトラクタブルヘッドライトを採用してデザインを一新した365 GTC/4が1971年に登場しました。前述した365 GTB4 デイトナに+2の後部座席を追加した豪華仕様のクーペといった位置づけでした。(ただし後席は狭く子供か荷物用でしたが) ピニンファリーナがデザインした外観はデイトナに比べると柔らかい曲線で構成され大人しいシックな感じになっていました。

 

 デイトナと同じV型12気筒4.4L(340HP)エンジンを搭載し、5段変速で最高速260km/hとやや大人しいチューンで、その分だけスムーズで静粛性も高かったそうです。デイトナでは変速機が後輪デフと一体化したトランスアクスルを採用していましたが、365 GTCでは変速機はエンジンと一体化していました。 派手なデイトナの陰であまり目立たず、たった1年半の期間しか生産されなかった短命車でした。総生産台数は約500台でした。後継車は実用的な4シーターとして設計された365 GT/4でした。

 

 

 ミニカーは1972年に発売されたメーベトイ(マテル グラントロス)製の当時物です。アメリカのマテル傘下で「マテル グラントロス」ブランドとなったメーベトイ後期の物で、シャープな造形で実車のデザインがうまく再現されていました。(ただキャビンから上が少し大きめですが) ボンネット/ドア開閉ギミック付で、室内も当時のミニカーとしては良く再現されていました。なおこのミニカーは発売当初あまり日本国内に出回らず、入手が難しかったレアなミニカーでした。(私も発売当初に入手できず、WEBオークションで2000年頃に入手しました) 実車が短命で人気が無かった為か、365 GTC/4のミニカーは2008年にイクソがモデル化するまでこのメーベトイ製しか量産ミニカーがありませんでした。イクソ以外ではレジン製でルックスマートとテクノモデルがモデル化しています。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI 365 GTC/4 1
FERRARI 365 GTC/4 2

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MASERATI BORA 1971 ITALY

MASERATI BORA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MASERATI BORA


DIAPET 120-1421 1/40 全長 110㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.33m 全幅約1.77m エンジン 変速機: DOHC V型8気筒 4.7L 310HP 5段変速
性能: 最高速280km/h  データーベースでマセラティ ボーラのミニカー検索

マセラティ ボーラ イタリア 1971年

 

 マセラティは1968年にシトロエン傘下となりました。シトロエンの意向でマセラティは同社初のミドシップエンジンの2シータースポーツカーを開発し、1971年にボーラとして発表しました。デザインはギブリと同じイタルデザインのG.ジュージアーロで、ギブリのイメージをミドシップエンジン車として進化させたスタイルでステンレス製のルーフが特徴でした。ギブリ用のV型8気筒4.7L(310HP)エンジンを搭載し、マセラティ市販車初の全輪独立懸架サスペンションを採用し、シトロエンのハイドロニューマティック方式油圧システムがブレーキ制御/ヘッドライト開閉などに使われていました。

 

 1973年にアメリカ排ガス規制対策で、アメリカ向けはエンジンが4.9L(300HP)に変更されました。1976年には4.9L(320HP)エンジンが標準になりました。フェラーリのミドシップスポーツカーは12気筒エンジンを搭載しており、8気筒エンジンのボーラは性能的に見劣りがしました。また外観的にも派手さが足りなかったのかボーラの販売は芳しくなく1978年に生産中止となりました。総生産台数は約500台でした。

 

 

 ミニカーは1977年に発売されたダイヤペット製の当時物です。1970年代後半の日本はスーパーカーブームの真っ只中で、これはそのブームに乗じて作られました。現在的な見方ではいまひとつの出来ばえに見えますが、当時の国産品ミニカーとしては結構良い出来ばえでした。プロポーションは悪くないのですが、車高が高いので不格好に見えます。ボディを少し押し下げてやると見ばえが良くなります。リトラクタブルヘッドライト開閉、フロントトランク/ドア/リアエンジンカバーが開閉するギミック付きです。これ以外の国産当時物ミニカーではトミカ ダンディ、サクラのスーパーカーシリーズ、エーダイのグリップ(1/28)などがありました。国産品以外の当時物ではマッチボックスやメーベトイなどがありました。当時物以外ではミニチャンプスやイクソなどがあります。 以下はフロント(リトラクタブルヘッドライト開閉)/フロントトランクを開いた画像とリア/リアエンジンカバーを開いたエンジンルームの画像です。なお室内の助手席の前に見える赤い球の付いたレバーは、手前に押し込むとフロントのトランクが開くようになっていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MASERATI BORA 1
MASERATI BORA 2

 以下は1973年に発売されたメーベトイ製の当時物 マセラティ ボーラ (1/43 型番A72)の画像です。プロポーションが良く実車のイメージがうまく再現されていました。なおこれは1976年に購入した後期型でしたので、コストダウンでテールライトの塗装処理が省略され安っぽいフリーホイールを履いているなどその点がいま一つでした。ただし初期型ではメタル製のまともなホイールを履いていて、テールライトが塗装処理されていましたので、もっと見ばえが良かったようですが。ドアが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MASERATI BORA 3
MASERATI BORA 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MASERATI BORA 5
MASERATI BORA 6

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