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メルセデス ベンツ 230SL ハードトップ (W113) ドイツ 1963年
1963年にメルセデス ベンツ 190SLの後継車として230SLが登場しました。190SLをベースにして、スリー ポインテッド スターの大きなロゴを配したフロントグリルを持つスポーティなデザインにボディを一新していました。ソフトトップとオプションの脱着式ハードトップを備えた2シータークーペと、シート背後のソフトトップ収納部を折畳み式ベンチシートに変えた2+2シーター ロードスター(カリフォルニア クーペと呼ばれる)がありました。屋根の中央部分がへこんだ独特の形状のハードトップはパゴダルーフ(PAGODA ROOF)と呼ばれました。
エンジンは220系の2.2Lを2.3L(150HP)にボアアップしたもので、最高速200km/hと高性能でした。1966年に排気量が2.5L(150HP トルクアップ)に拡大された250SLが登場し、1967年に排気量が2.8L(170HP)の280SLに発展しました。この230SLから始まったSLクラスはパーソナルな高級スポーツカーとしての地位を確立していきました。280SLは1971年まで生産され、230SLからの総生産台数は約49000台でした。後継車は350SL(R107)でした。
ミニカーは1964年に発売されたディンキー(仏)製の当時物です。全体的にやや細身にデフォルメされていましたが、当時のミニカーとして良い出来ばえでした。ボンネットとトランクが開閉するギミック付きです。リアルに再現された独特な形状のハードトップ(パゴダルーフ)は実車同様に取り外すことが出来ます。230SLは人気が高かったので当時物のミニカーがたくさんありました。テクノ、メルクリン、ガマ(1/37)、ジク(SIKU 1/60)、マーキュリー、ポリトーイ、スポットオンなど当時の主要なミニカーブランドのほとんどがモデル化していました。最近のミニカーではミニチャンプス、ノレブの1/18、シュコーの1/43と1/72、イクソとその型を使った国産名車コレクションなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ポルシェ 356C クーペ ドイツ 1963年
1948年に登場したポルシェ 356は1963年に最終型の356Cとなりました。4輪ディスクブレーキが採用され、サスペンション設定が変更されました。356Cの性能は1.6L(75HP)エンジン搭載車で最高速175km/h、2L(130HP)エンジンを搭載したカレラでは最高速200km/hでした。大衆車フォルクスワーゲン ビートルをベースにして生まれたポルシェ 356は、当初はスポーティなツーリングカーでしたが、長い間に熟成されて第一級のスポーツカーに変わりました。
1963年に後継車のポルシェ 911が発表され翌年から発売され、356Cは1965年に生産中止となりました。356シリーズの総生産台数は約76000台でした。ポルシェは従来のスパルタンな軽量スポーツカー(イギルスのMGやトライアンフなど)とはひと味違った、居住性の良い高性能なスポーツカーというジャンルを確立させていきました。
ミニカーは1995年頃に発売されたブルム製です。356C クーペをモデル化していますので、同じブルム製の356と較べると、1962年から変更されたリアのエンジンカバー上のグリルの大型化、バンパー形状の変更などが反映されています。それ以外にはフロントウィンドー左端にラジオのアンテナとバックミラーが追加されていました。ブルムは356Cのカブリオレやポリス仕様もモデル化していました。ブルム以外の356Cのミニカーは、ミニチャンプス、シュコー、スパーク(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ポルシェ GT ルマン (718 RS61 GTR) ドイツ 1963年
ポルシェ 550は550RS、550RSKと発展し、1957年に後継車の718 RSK(RSはレースカー、Kはショートホイールベースの意)が登場しました。718 RSKは空冷水平対向4気筒1.5L(142HP)エンジンをミドシップ搭載した2座スパイダーで、5段変速で最高速250km/hの性能でした。デビュー戦の1957年ルマンではリタイアしていますが、1958年ルマンではクラス優勝(総合3位)するなど各種レースで活躍しました。(実車画像→ ポルシェ 718 RSK)
1960年のレギュレーション変更でウインドー面積を広げ、リアサスペンションを改良しエンジンを1.6L(160HP)に拡大した718 RS60が登場しました。1961年のレギュレーション変更でリアにトランクが追加され、718 RS61となりました。RS61からクーペ仕様が設定され、4気筒2L/8気筒2L(210HP)エンジンが追加されました。ルマン、タルガ フロリオ、ヒルクライムなど各種レースで活躍しました。1996年に登場したボクスター 初代は718 RS60 スパイダーをイメージしたデザインだとされています。
ポルシェは718 RSKを単座に改造した718 F2で、1957年からF2(フォーミュラ2)レースに参戦しました。(実車画像→ ポルシェ 718 F2) 1960年には改良型の787が登場し、同年にF2のコンストラクターズ チャンピオンを獲得するなど活躍しました。(実車画像→ ポルシェ 787 F2) 1961年にF1レースの搭載エンジンが1.5Lに変わったことでF1に参戦し、1962年には新開発の804(水平対向8気筒1.5L(180HP)エンジン搭載)が登場しました。804は1962年のフランス GP(ドライバー D.ガーニー)で優勝しました。(実車画像→ ポルシェ 804 F1)
ミニカーは1964年に発売されたソリド製の当時物です。発売時期から考えると1963年のルマンに出場した718 RS61 GTR クーペをモデル化していると思われます。ミニカーのゼッケン#8は該当車がなく、モデル化していると思われる718 GTR クーペのゼッケンは#27で、事故に巻き込まれてリタイアしています。ソリドは当時からセンスの良いリアルな造形が特徴で、60年前に作られたミニカーとしては良くできていました。サイドラインの抑揚が少しオーバーですが、これはソリド流のデフォルメです。ドアが開閉するギミック付きです。ソリドは同時期にポルシェ F2 (787)も型番117でモデル化していました。(ミニカー画像→ ソリド製 ポルシェ F2 (787)) これ以外のポルシェ 718/787/804のミニカーはオートアートの804 F1 1/18、ミニチャンプスの718 RS、スパーク(レジン製)の787 F2と718 RSなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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オペル レコード (レコルト) A ドイツ 1963年
前述した小型車オペル カデットに引き続き、中型車レコードも1963年にデザインを一新しレコード Aとなりました。ボディは大きくなり、カデットと同じようなシンプルで直線的なデザインでオペルとして統一されたスタイルとなっていました。当初はカデットと同様に2ドアセダンだけでしたが、後に4ドアセダン、ルーフを変えた2ドアクーペ、3ドアワゴン(バン)が追加されました。クーペには特注でカブリオレもあったようです。
レコード Aはサスペンションなどの主要な構造は先代のレコード P2を踏襲していました。エンジンは4気筒の1.5L(55HP)、1.7L(60HP)の2種類で、4段変速で最高速135km/h(1.7L)の性能でした。1964年に上級車のカピタンと同じ6気筒2.6L(100HP)エンジンを搭載し、最高速度160km/hのレコード L-6が追加されました。当時のレコード Aのドイツ国内のライバルはフォード タウナス 17Mでしたが、この両車は当時の中型車クラスで同じような販売実績でした。1965年にレコード B (2代目)にモデルチェンジしました。総生産台数は約88万台でした。
ミニカーは1964年に発売されたディンキー(仏)製の当時物です。1960年代のミニカーですのでグリルやバンパーが銀色の塗装処理となっていて素朴な出来ばえですが、プロポーション的にはかなり正確でスケールモデル的な作りとなっていました。ヘッドライトに黄色のラインストーンを使っているので、フランス仕様をモデル化しているようです。ドアが開閉するギミック付です。当時のミニカーは基本的には子供向けのおもちゃでしたが、ディンキー(仏)のミニカーは当時から既に大人のコレクターを念頭に置いた作りになっていたと思います。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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シムカ 1500 フランス 1963年
シムカは大衆車市場にてシムカ 1000で成功し、その上のクラスを狙ってアリアーヌの後継車として1300/1500を1963年に登場させました。ボディは極めてオーソドックスな3ボックスデザインで、構造的にも常識的なFR方式の中型車でした。1300はアロンドの1.3L(52HP)エンジン、1500は新設計の4気筒1.5L(69HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速150km/h(1.5L)の性能でした。当初は4ドアセダンのみで、1964年に5ドアブレーク(ワゴン)が追加されました。ブレークのテールゲートはアメリカ車に良くみられる下半分が手前に倒れる方式で、荷物フロアにはピクニック テーブルが組み込まれていました。
1967年に全長を4.46mに拡大した1301/1501となりました。基本的なデザインは同じでしたがフロントグリルが変更され、トランク部分が拡大されて容量が増えました。エンジンも同じでしたが、改良されて1.3L(57HP)/1.5L(73HP)にパワーアップしました。1975年まで生産され、後継車の1307/1308/1309にモデルチェンジしました。外観的には何の特徴もない平凡な車でしたが、長期間生産されたことが成功したことを証明していました。どこの国でもこの類の地味な車が結構売れるものです。(実車画像→ シムカ 1301/1501 1967)
ミニカーは1963年に発売されたディンキー(仏)の当時物です。ディンキー(仏)らしいスケールモデル的な良い出来ばえで、ヘッドライト/テールライトにラインストーンが使われているので少し豪華に見えます。ドアとトランクが開閉するギミック付きで、トランクの中にはスーツケースが3ヶ収まっています。上述した1301/1501もそうですが、フランス車の改良ではトランク容量が拡大されることが多く、フランスでは車の評価でトランク容量が重視されるようです。フランス車のミニカーのトランク内にスーツケースが備えてあることが多いのは、このフランス人の嗜好が関係しているように思います。
ディンキー(仏)はこのセダン以外に、ブレーク(ワゴン)も作っていました。日本の国産車のミニカーでは同一車種のセダンとワゴンが両方ともモデル化されることはあまりないのですが、欧州製ミニカーではセダンと合わせてワゴンもモデル化されることが多いです。これは欧州ではワゴン車がバカンスシーズンのレジャーに欠かせない重要な車であったからだと思います。(当時物ミニカーにはこのような世相が反映されているのが面白いです) これ以外のシムカ 1300/1500の当時物ミニカーとしてはノレブ初期のプラスチック製やポリトーイがあり、当時物以外ではノレブの最近の物があります。シムカ 1301/1501のミニカーはノレブ初期のプラスチック製とノレブの最近の物などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像とトランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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