ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

JAGUAR MK IV 1946 UK

JAGUAR MK IV
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR MK IV


FRANKLIN MINT PT89 1/43 111mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.72m 全幅約1.67m エンジン 変速機: 6気筒 3.5L 125HP 4段変速
性能: 最高速140km/h  データーベースでジャガー MKのミニカー検索

ジャガー MK IV イギリス 1946年

 

 1945年に戦前型の1.5/2.5/3.5 サルーンが再生産されてMK IVとして登場しました。なおこのMK IVという名前は当時の正式な名前ではなく、1948年に発表された後継車の名前が何故かMK Vとなったので、このモデルをMK IVと呼ぶようになったものです。したがってこのモデル以前のMK IからMK IIIというモデルは存在しません。また1955年に登場した小型車のMK Iも全くの別物です。(ジャガーの名前はややこしいのです)

 

 エンジンは4気筒1.8L(65HP)、6気筒2.7L(105HP)、6気筒3.5L(125HP)の3種類がありました。ボディは戦前型とほとんど同じで、4気筒エンジン搭載車と6気筒エンジン搭載車はホイールベースが異なり、全長も4.39mと4.72mと違っていました。4気筒エンジン搭載車はセダンだけで、6気筒エンジン搭載車にはセダンとオープンのドロップヘッド クーペもありました。4段変速で6気筒エンジン搭載車の最高速は140km/hでした。1948年に後継車のMK Vが登場しました。

 

 

 ミニカーは1992年頃に発売されたフランクリンミント製です。フランクリン ミントの1/43のクラシックカー「World`s Great Classic Cars」 シリーズの1台です。リアドアを開くと室内がそこそこ再現され、ボンネットを取外すと6気筒エンジンが再現されているなど凝ったつくりです。またフロントグリル上のジャガーのマスコットもオーバーサイズですが良くできています。ただフロントウインドーが小さめなのはデフォルメのやり過ぎで、プロポーション的には今一つです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

JAGUAR MK IV 1
JAGUAR MK IV 2

 以下はボンネットを外したエンジンルームと室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR MK IV 3
JAGUAR MK IV 4

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JAGUAR XK120 COUPE 1948 UK

JAGUAR XK120 COUPE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR XK120 COUPE


BRUMM R105 1/43 100㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.42m 全幅約1.56m エンジン 変速機: DOHC 6気筒 3.5L 160HP 4段変速
性能: 最高速193km/h  データーベースでジャガー XKのミニカー検索

ジャガー XK120 クーペ イギリス 1948年

 

 第2次大戦時中にジャガーは乗用車の生産を縮小し、軍用車の生産を行っていました。戦後の1945年には社名を「SSカーズ リミテッド」から「ジャガーカーズ リミテッド」に変更しました。1948年に発表されたXK120は戦後型としてはイギリス初のスポーツカーで、XKは新規開発したエンジンの形式名、120は最高速120マイル(193km/h)の意味でした。Xk120に搭載されたDOHC 6気筒3.5L(160HP)エンジンはその後4.2Lまで拡大され、1990年代まで長く使われました。Xk120の初期の約200台はアルミ製ボディで、その後はスチール製となりました。

 

 ジャガー XK120は戦前のSS 100と同じく優れた性能と魅力的なデザインながら同等性能の車より安価だったので、アメリカ市場など世界中で大ヒットしジャガーの名声を確立しました。当初はオープンのロードスターだけでしたが、1951年にフィクスドヘッドクーペ(Fixed Head Coupe ハードトップ クーペの意)、1953年に折り畳めるソフトトップを持つドロップヘッドクーペ(Drop Head Coupe)が追加されました。1954年にXK140にモデルチェンジしました。XK120の総生産台数は約12000台で、そのほとんどがアメリカに輸出されました。

 

 

 ミニカーは1984年に発売されたブルムの初期物です。プロポーションが良く、1980年代のミニカーとしてはクロームモールの処理や室内の造形などが凝った仕上げで、当時としてはかなり良い出来ばえでした。ブルムはロードスターやレース仕様など20種類ほどのバリエーションがあります。当時物のミニカーではかなり古いものになりますが、ディンキー、コーギーなどがありました。最近の物では、ウェスタンモデル(ホワイトメタル製)、シュコー、バンガーズ、オックスフォードなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

JAGUAR XK120 COUPE 1
JAGUAR XK120 COUPE 2

 以下は1984年に発売されたブルムのXK120 クーペ (1/43 型番R102)の画像です。黒のソフトトップが付いたドロップヘッドクーペ仕様です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR XK120 SPIDER 1
JAGUAR XK120 SPIDER 2

 以下は1984年に発売されたブルムのXK120 レース仕様(1/43 型番R101B)の画像です。1951年のシルバーストーン 市販車レースに参戦した車をモデル化しています。ウインドスクリーンが小さなものに変更され、ヘッドライトには飛散防止のテープが貼られています。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR XK120 COUPE 3
JAGUAR XK120 COUPE 4

 以下は1954年に発売されたディンキー(英)の当時物のXK120 クーペ(1/43 型番157)の画像です。リアフェンダーにスパッツの付いたクーペをモデル化しています。これは私の所有するミニカーとしては一番製作時期の古いもので、先輩コレクターが大事にしていた程度の良い物を譲っていただきました。60年以上も昔に作られたミニカーなので、室内はがらんどうの素朴な作りですが、実車のイメージがうまく再現されていて、実に味のあるミニカーです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR XK120 COUPE 5
JAGUAR XK120 COUPE 6

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JAGUAR C TYPE 1951 UK

JAGUAR C TYPE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR C TYPE


BRUMM R360 1/43 89㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.99m 全幅約1.64m エンジン 変速機: DOHC 6気筒 3.4L 200HP 4段変速
性能: 最高速232km/h  データーベースでジャガー C タイプのミニカー検索

ジャガー C タイプ イギリス 1951年

 

 前述したようにXK120はその優れた性能と魅力的なデザインで、アメリカ市場など世界中で大ヒットし、ジャガーの名声を確立しました。ジャガーは自社のスポーティなイメージをさらに高める為、XK120をベースにしたレーシングカーでルマンに参戦することにしました。その目的で開発されたのがC タイプ(XK120C)で、1951年に完成しました。 XK120がベースとはいうものの、シャーシはラダーフレーム構造から鋼管スペースフレーム構造にかわり、リアサスペンションも変更されています。総アルミ製ボディも別物ですが、フロントグリルとヘッドライトあたりにXK120のイメージをもたせたデザインになっていました。

 

 この時代のルマン出場車は公道走行できたので、C タイプはルマンのサルト サーキットまで自走していったそうです。ジャガーの思惑通りに1951年ルマンでC タイプは初優勝しました。1952年ルマンでは空力を改善するために小型化したフロントグリルが冷却性を低下させ、オーバーヒートで全車リタイアしました。1953年ルマンでは、フロントグリルをもとに戻しエアスクープを追加してオーバーヒートを回避し、レーシングカー初のディスクブレーキを前輪に装着するなどした改良型が優勝しています。

 

 

 ミニカーはブルム製で2003年に発売されました。C タイプのストリート仕様車をモデル化しています。この頃のブルムは初期の物(前述したXK120など)に比べるとホイールやコクピットなど細部の仕上げレベルが上がり、かなり良い出来ばえになっています。ブルムは1951年と1953年のルマン出場車など20種類ほどのバリエーションを作っています。ブルム以外のC タイプのミニカーはトップモデル、オートアートの1/43と1/18、イクソ、CMCの1/18などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

JAGUAR C TYPE 1
JAGUAR C TYPE 2

 以下は2003年に発売されたブルムのD タイプ ルマン レース仕様 (1/43 型番R356)の画像です。1951年のルマンで優勝した車をモデル化しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR C TYPE LE MANS 1
JAGUAR C TYPE LE MANS 2

 以下は2003年に発売されたブルムのD タイプ ルマン レース仕様 (1/43 型番R358)の画像です。1953年ルマンで優勝した車をモデル化しています。右側ヘッドライト後方にある膨らみが1953年にボンネット上に追加されたエアスクープです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR C TYPE LE MANS 5
JAGUAR C TYPE LE MANS 6

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JAGUAR D TYPE 1955 UK

JAGUAR D TYPE
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JAGUAR D TYPE


VITESSE VML010 1/43 96㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.1m (ロングノーズ)/3.91m 全幅約1.66m エンジン 変速機: DOHC 6気筒 3.4L 270HP 4段変速
性能: 最高速280km/h  データーベースでジャガー D タイプのミニカー検索

ジャガー D タイプ イギリス 1955年

 

 ルマンで優勝したC タイプの後継車としてD タイプが1954年に登場しました。C タイプをベースにしており、ロングノーズとショートノーズの2タイプがありました。ボディはC タイプより空力的に優れていて、コクピット後方につけられた垂直フィンが特徴です。(フィンが付いてない仕様もある) これには直進安定性の効果がありました。ボディは総アルミ製で、6気筒3.4Lエンジンは250HPまでパワーアップされ、4輪ディスクブレーキを装備していました。

 

 1954年ルマンでは、フェラーリ 375に僅差で優勝をさらわれ2位でした。1955年ルマンにはロングノーズのボディで参戦しました。このルマンでは、メルセデス ベンツ 300SLRがルマン歴史上最悪の事故を起こしています。その事故のきっかけとなったのはD タイプだったのですが、D タイプは事故を免れて最終的に優勝しました。なおメルセデス ベンツはこの事故を契機にして1988年のルマンまでレース活動を自粛していました。1956年と1957年のルマンでもD タイプが優勝し、3年連続優勝の快挙を成し遂げました。1956年にD タイプを公道走行仕様としたXKSSがごく少量生産されました。1957年に生産工場が焼失したことで、D タイプは生産中止となりました。

 

 

 ミニカーはビテスのミレニアム コレクションという企画物の一つで、2001年頃に発売されました。1955年ルマン優勝車(ドライバー M.ホーソン)をモデル化しています。付属品として車に飛び乗ろうとするドライバーとコクピット背後の給油口にジョーゴで給油するメカニックのフィギュアが付いています。D タイプもフィギュアもかなり良い出来なので、ちょっとしたミニジオラマ仕立ての楽しいミニカーとなっています。D タイプの当時物ミニカーはソリド、ディンキー、マッチボックスなどがあり、最近の物ではブルム、カルツォ、イクソ、オックスフォード、スパーク(レジン製)などたくさんあります。またXKSSのミニカーもスポットオンのレアな当時物やオートアートなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像とフィギュアを並べた画像/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

JAGUAR D TYPE 1
JAGUAR D TYPE 2

 以下は1987年に発売されたブルムのD タイプ ルマン仕様 (1/43 型番R147)の画像です。上記と同じ1955年 ルマン 優勝車をモデル化しています。1980年代のミニカーとしては良い出来ばえでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR D TYPE 3
JAGUAR D TYPE 4

 以下は1984年に発売されたブルムのD タイプ プロトタイプ (1/43 型番R129)の画像です。これはプロトタイプをモデル化していて、垂直フィンがありません。画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR D TYPE 5
JAGUAR D TYPE 6

 以下は1957年に発売されたソリドの当時物D タイプ (1/43 型番100)の画像です。1950年代に製作されたソリド初期の100番シリーズの最初の1台です。ショートノーズをモデル化していて、素朴な作りですが、当時としてはかなり良い出来ばえだったはずです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR D TYPE 7
JAGUAR D TYPE 8

 データーベースでジャガー XKSSのミニカー検索

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JAGUAR 2.4 SALOON (MK I) 1955 UK

JAGUAR 2.4 SALOON (MK I)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR 2.4 SALOON (MK I)


ELIGOR 1127 1/43 106mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.6m 全幅約1.7m エンジン 変速機: DOHC 6気筒 2.5L 112HP 4段変速
性能: 最高速166km/h  データーベースでジャガー MKのミニカー検索

ジャガー 2.4 サルーン (MK I) イギリス 1955年

 

 ジャガーは新しい顧客を開拓する為に、1955年に小型セダンの2.4 サルーンをラインアップに加えました。ジャガーとして初のモノコックボディを採用した車で、デザインは上級車MK VIIに似た雰囲気で高級なイメージを出しています。エンジンはスポーツカーのXK120のDOHC 6気筒3.5Lをショートストローク化した2.5L(112HP)で、4段変速で最高速166km/hと高性能でした。

 

 1957年にはXK140と同じ3.4Lエンジン(210HP)を搭載した3.4 サルーンが追加され、最高速198km/hとさらに高性能になりました。またブレーキが4輪ディスクとなり、豪華な小型車ながら非常にスポーツ性が高く、ラリーなどで活躍しました。2.4/3.4 サルーンは1959年にモデルチェンジして、MK IIという名前になったので、2.4/3.4 サルーンはMK Iと呼ばれることになりました。MK IとMK IIは良く似たデザインですが、MK Iは窓枠が太くMK IIではそれを改良して窓枠が細くなって窓面積が増えていますので、MK IとMK IIは窓枠で区別することができます。

 

 

 ミニカーは1988年頃に発売されたエリゴール製のMK II (1/43 型番1127)の画像です。エリゴールの初期物はノレブのプラスチック製の型を流用した物が多いのですが、これもノレブの型番17の型を流用しています。(ただしエリゴールはダイキャスト製です) プロポーションは良く、当時のミニカーとしては良く出来ています。なおエリゴールは箱にこれを1960年式と表示しています。エリゴールの母国のフランス仕様では1960年式もMK Iだったのかもしれませんが、当サイトでは1955年式ということにしています。これ以外のMK Iの当時物ミニカーはコーギー、ノレブ、スポットオン、マッチボックスなどがありました。最近の物ではネオ(レジン製)があります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

JAGUAR 2.4 SALOON (MK I) 3
JAGUAR 2.4 SALOON (MK I) 4

 以下は1957年に発売されたコーギー初期の当時物のMK I (1/47 型番208)の画像です。60年以上も前に作られたミニカーですので、非常に素朴な作りです。プラスチック製のウインドスクリーンや室内を再現していることが、この当時のコーギーのミニカーの売りでした。(他社は何も無くてがらんどうの物が多かったのです) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR 2.4L (MK I) 1
JAGUAR 2.4L (MK I) 2

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