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ホンダ ライフ 日本 1971年
1971年に軽自動車ホンダ NIIIの後継車としてライフが登場しました。大ヒットしたN360で打ち立てた高性能路線(良い点も悪い点もありましたが)から方針を大転換し、快適性や居住性を重視した車に変わりました。エンジンは静粛性を考量した新設計のバランサーシャフト付水冷2気筒360cc(21-30HP)エンジンに切り替わり、ホイールベースを延長し4ドアを追加するなど居住性を向上させていました。4段変速で最高速105km/hの性能でした。ライフはその後のホンダ製乗用車の基礎を固めることになりました。
1971年にハッチバックドア付の3ドアワゴン/バンが追加され、1972年には派生車種としてキャブオーバー式のステップバンが追加されました。1973年にはピックアップ式のトラックも追加されました。1972年に発売されたシビックが大ヒットした為にホンダは全社的に生産能力が不足するようになりました。そこで1974年にホンダ Zとライフの生産を中止してホンダは軽市場から一時的に撤退しました。その後1985年にトゥデイを発売し軽市場に復帰しました。その後1993年にトゥデイ 2代目が登場し、それをベースにして1997年にはライフ 2代目が軽トールワゴンとして登場しました。(実車画像→ ホンダ トゥデイ 1985、ホンダ ライフ 1997)
ミニカーは2008年に発売されたアシェット製 国産名車コレクションです。メーカはノレブで、国産名車コレクション製初期のノレブ製ミニカーはいずれもノレブらしいうまい造形の良い出来ばえでした。このホンダ ライフもプロポーションが良く実車の雰囲気が実にうまく再現されていました。また室内などの細部も丁寧に仕上げられていて、安価な雑誌付きミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。これ以外のホンダ ライフのミニカーは、ダイヤペットのチェリカ100シリーズ(1/30)の当時物がありました。それ以外ではエブロがライフ ステップバンとピックアップをモデル化していました。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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スバル レオーネ クーペ 日本 1971年
スバル 1000(ff-1)の後継車として1971年に登場したレオーネは、技術的に高度だったff-1を一般受けするように仕様を見直した車でした。水平対向エンジンによる前輪駆動という基本は同じでしたが、特長的だったインボードブレーキや前輪ウイッシュボーンサスペンションが一般的な形式に変えられました。ボディもロングノーズのクーペといった見た目重視のデザインに代わりました。水平対向4気筒1.4L(93HP)エンジンで、4段MT/3段AT変速、最高速度170km/hの性能でした。
当初は2ドアクーペだけでしたが、2/4ドアセダン、2ドアハードトップが追加されました。1972年には商用車のエステートバンに4WD仕様が追加され、この車は世界初のジープではない乗用車タイプの4WD車で、その後のスバル 4WD車の始まりとなりました。1975年のマイナーチェンジで1.2Lエンジンが追加され、世界初の乗用車セダンの4WD仕様が設定されました。その後エンジンは1.4/1.6Lに拡大されました。1977年の大幅なマイナーチェンジでボディが拡大され、前後の意匠が変更されました。1979年にレオーネ 2代目にモデルチェンジしました。
ミニカーは1973年に発売されたダイヤペット製の当時物で、レオーネ 初期型のクーペをモデル化しています。これはダイヤペットの通常のシリーズではなく、廉価版として製作されたチェリカ100シリーズのものでした。廉価版だったのでフロントグリル/バンパー/底板を一体化した構造でコストダウンしていましたので安っぽい作りでしたが、フロントグリルやサイドビューなどはなんとかそれらしく出来ていました。ドアが開閉するギミック付きです。レオーネ 初代のミニカーは最近までこれしか無かったので、その点では貴重なミニカーでした。2019年になって国産名車コレクション1/24でエステートバン 4WD、2020年にハイストーリー(レジン製)でエステートバン 4WD、2024年に国産名車プレミアムコレクションと日本の名車コレクション 1/64でクーペがモデル化されました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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GM ビュイック リビエラ GS アメリカ 1972年
1960年代後半のアメリカ車は直線を基調としたシンプルなデザインが多かったのですが、1970年代になるとまたデザインがダイナミックになっていきました。1971年に登場したGM ビュイック リビエラ 3代目はその代表的な車で、フロント周りはリビエラ 初代のモチーフを継承していましたが、リアはリアウィンドーも含めて中央部がV字型に突き出した不思議な造形となっていました。(上からの画像で見ると良く分かります) これはシボレー コルベット C2のリアウィンドーのオマージュで、必然性のない奇をてらったデザインでしたが、非常にインパクトがあり昔のアメリカ車らしいデザインでした。
ビュイック リビエラは2ドアクーペだけの最上級パーソナルカーで、V型8気筒7.5L(315HP)エンジンを搭載し3段自動変速で最高速225km/hと高性能でした。ただ排ガス規制の為、これ以降エンジン出力は徐々に低下していきました。1973年のマイナーチェンジでリアの突起部分が少しおとなしいデザインに変わりました。(実車画像→ ビュイック リビエラ 1973) リビエラ 3代目はボディが大きくなったことでスポーティなイメージがなくなり、初代や2代目のリビエラほどは売れませんでした。1974年にリビエラ 4代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ ビュイック リビエラ 1974)
ミニカーは2012年に発売されたイクソ プレミアムX製です。プレミアムXは2009年に登場したイクソの新ブランドで、当初はイクソとしては初のレジン製でやや高級なミニカーでした。(後にダイキャスト製がメインになりましたが) このリビエラはダイキャスト製でプロポーションが良く、フロントグリル造形と特徴的なリアの造形がリアルで実車の雰囲気がうまく再現されていました。またカラーリングも実車に即したもので、室内も良く再現されていました。これ以外のリビエラ 3代目のミニカーはアーテルの1/18、ヤトミン、ジョニーライトニングの1/64、トゥルースケール(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フォード グラン トリノ スポーツ アメリカ 1972年
フォードの中型乗用車トリノの初代は1968年に登場したフェアレーン 6代目の最上級モデルとして設定されました。名前はイタリアのトリノ市にちなんだものでした。フェアレーン 6代目はフロント全面をグリルとしてそこに4灯式ヘッドライトを配置したのが特徴のシンプルなデザインの車でした。エンジンは6気筒4.1L、V型8気筒4.9L/5.8L/6.4L/7Lなどが搭載されました。4ドアセダン、4ドアステーションワゴン、2ドアハードトップ、2ドアファーストバック、2ドアコンバーチブルとボディ形式は何でもありでした。スポーツ仕様としてトリノ GTや高性能版のトリノ コブラが設定されました。
1970年にトリノは2代目にモデルチェンジしましたが、その際にフェアレーンはトリノのサブブランドに変わり、トリノが主力車種に変わりました。特徴的なフロントグリルを踏襲していましたが、ボディはコークボトルラインを取り入れたダイナミックなデザインとなりました。グリル内にヘッドライトを格納するハイダウエイ(HIDEAWAY)ヘッドライトを採用した上級仕様車のフロントデザインはかっこよかったです。エンジンは6気筒4.1L、V型8気筒4.9L/5.8L/7Lなどが搭載されました。(実車画像→ フォード トリノ 1970年、ハイダウエイヘッドライトを採用したフォード トリノ 2ドアファーストバック)
1972年に登場した3代目は、大きな楕円形のグリルが特徴で、ロングノーズ/ショートデッキの派手でダイナミックなデザインでした。4ドアセダン、4ドアワゴン、2ドアハードトップ、2ドアファーストバックの4タイプがあり、トリノ コブラの設定はなく先代のトリノ GTがグラン トリノ スポーツの名前に代わり、一番高性能でした。3代目のなかでも1972年式はハンドリングなどの性能評価が高く、大ヒットしました。また1972年式のグラン トリノ スポーツはクリント イーストウッドが監督/主演した映画「グラン トリノ」で主人公の愛車として登場していました。
ミニカーは2013年に発売されたイクソ プレミアムX製です。高性能版のグラン トリノ スポーツをモデル化しています。プロポーションが良く、特徴的なフロントグリルの造形など実車の雰囲気をうまく再現していて良く出来ていました。フロリダ州のナンバープレートやホワイトレター付のワイドタイヤが当時のアメリカ車の雰囲気を出していました。さらにイクソお得意のメッキ風塗装が、アメリカ車のクロームモールをうまく再現していました。これ以外のトリノのミニカーとしてはグリーンライトやM2 マシーンなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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GM シボレー ベガ イェンコ スティンガー クーペ アメリカ 1972年
1950年代にヨーロッパ製の小型乗用車がアメリカに輸入され、セカンドカーとして使われました。この小型車需要に対応してGM シボレーは1960年にコルベアを発売しました。コルベアは欠陥車問題などを起こし1969年に生産中止となりました。シボレーは次世代小型車の開発に取り組み、1970年に小型車シボレー ベガが登場しました。ベガはコルベアよりも小さなシンプルなデザインのコンパクトカーで、ノッチバックの2ドアセダン、ハッチバッククーペ、ワゴン、パネルバンがありました。専用設計されたアルミ合金シリンダーブロックの4気筒2.3L(80HP)エンジンを搭載した後輪駆動車で、3段自動変速で、最高速度140㎞/hの性能でした。新設計されたエンジンなどに問題があり改良されましたが、あまり品質がよくなかったようで、1977年に生産中止となりました。
車名のイェンコ(YENKO)とはペンシルバニア州にあったシボレーのディーラーの名前でした。1982年まで営業していたこのディーラーは、1960年代後半頃にカスタマイズしたスポーツカーを販売していたことで最もよく知られていました。このベガ イェンコ スティンガー クーペもその1台で、4気筒2.3Lターボエンジン(155HP)を搭載した高性能版のカスタムカーで、フロントとリアにスポイラーが追加され、専用のカラーリングが施されていました。なおターボはEPA認証がされなかったので車両販売時には未装着で、アフターマーケットのターボ キットで後付けする必要がありました。販売されたのは約200台ほどの希少なモデルでした。
ミニカーは2023年に発売されたデアゴスティーニ製のアメリカンカー コレクションです。シボレー ベガの高性能版イエンコ スティンガーをモデル化しています。メーカーは明記されていませんがイクソ系列のメーカーだと思われます。(ミニカーを台座に固定するネジに3角溝があるネジが使われていて、このネジを使用するのはイクソ系列のメーカーの特徴ですので) プロポーションが良く、実車に即したカスタマイズされたスポイラーやカラーリングが再現されていて、とても良く出来ていました。定価が2200円ほどの安価なミニカーながら、室内の造形もリアルに再現されていました。このアメリカンカー コレクション シリーズがこのレベルの上質なミニカーを安価で販売できるのは、このシリーズがアメリカ本国で大量に売れているからでしょう。(現在でも大量販売できれば、1/43のダイキャスト製ミニカーはこの価格で販売できることの実例です) これ以外のシボレー ベガのミニカーはアーテルのクーペ 1/18、ジョニーライトニングのイェンコ スティンガーとワゴン 1/64などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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