ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

AUSTIN 1800 1964 UK

AUSTIN 1800
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUSTIN 1800


DINKY(UK) 171 1/42 全長100㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.24m 全幅約1.69m エンジン 変速機: 4気筒 1.8L 80HP 4段変速
性能: 最高速147km/h  データーベースでオースチン/モーリス/ウーズレー 1800のミニカー検索

オースチン 1800 イギリス 1964年

 

 ミニの上級車のADO16シリーズ(モーリス 1100など)をさらに発展させ大型化したのがADO17シリーズでした。第一弾としてオースチン 1800が1964年に登場しました。その後1966年にモーリス 1800、続いて1967年にウーズレー 18/85が登場しました。デザインはADO16同様にピニンファリーナで、ADO16を引き延ばしたようなスタイルをしていました。長いホイールベースを生かした6ライトの開放的なキャビン、前後輪関連懸架機能を持つハイドロ ラスティック方式サスペンション、簡易なアンチロック機能を持つブレーキシステムなど進歩的な技術が使われました。

 

 オースチン 1800はスポーツカーMG MGBと同じ4気筒OHV1.8L(80HP)のBMCのBタイプ エンジンを搭載し、4段変速で最高速147km/hの性能でした。1965年のヨーロッパ カー オブ ザ イヤーを受賞しましたが、このクラスの車では前輪駆動のメリットがあまり生かせず、商業的にはADO16シリーズほどは成功しませんでした。ADO17シリーズは1968年のマイナーチェンジでフロントグリルなど内外装を変更したMK IIになりました。1972年にはMK IIIとなり、6気筒2.2Lエンジンを搭載したオースチン 2200/モーリス 2200などが追加され、1975年まで生産されました。後継車はオースチン プリンセスでした。

 

 

 ミニカーは1965年に発売されたディンキー(英)製の当時物です。プロポーションが良く、ホイールベースが長いことで「Land crab:陸の蟹」と揶揄された独特のスタイルがうまく再現されていました。フロント周りの造形はうまく出来ていますが、B/Cピラーが少し太めなので開放的なキャビンの感じは今ひとつです。ボンネット/トランクが開閉するギミック付きです。これ以外の当時物としてはスポットオンもありました。最近ではバンガーズがADO17の3ブランド(オースチン/モーリス/ウーズレー)をモデル化しています。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

AUSTIN 1800 1
AUSTIN 1800 2

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MARCOS VOLVO 1800GT 1964 UK

MARCOS VOLVO 1800GT
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MARCOS VOLVO 1800GT


CORGI 324 1/44 全長94㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.07m 全幅約1.59m エンジン 変速機: 4気筒 1.8L 114HP 4段変速
性能: 最高速185km/h  データーベースでマーコスのミニカー検索

マーコス ボルボ 1800GT イギリス 1964年

 

 ジェム マーシュ(Jem Marsh)とフランク コスティン(Frank Costin)が1959年にマーコス社を設立し、レーシングカーの設計/製作を始めました。マーコスという名前は2人の名前を組み合わせたものでした。航空機の設計者であったフランクが設計したベニア合板製の軽量シャーシを持つレースカー マーコス GT (ザイロン)は軽量故に優れた性能でしたが、FRP製ボディが奇抜なデザインであったので醜いアヒル(Ugly Duckling)と呼ばれていました。(実車画像→ マーコス GT (ザイロン))

 

 1964年に発売した市販車1800GTはザイロンをベースにして改良したもので、不評であったボディをスタイリッシュなものに変更し、ボルボ製の4気筒1.8L(114HP)エンジンを搭載していました。レースカーがベースなので操縦性に優れ、4段変速で最高速185km/hと高性能でした。 エンジンはフォード製の1.5L、1.6L、2L、V型6気筒3Lなど次々と変更され、木製フレームも1969年から鋼管スペースフレームに変更されました。主たる販売先はアメリカで1972年までに約1000台が生産されました。1965年にはミニのパーツを流用したマーコス ミニが登場しました。

 

 

 ミニカーは1966年に発売されたコーギー製の当時物です。キャビンの形状は良く出来ているのですが、タイヤが大きめで全体的に車高が高くなったことで実車のイメージから少し外れています。フロントパネルとドアが開閉するギミック付きです。大きく開くフロントパネルのギミックが面白いからだと思いますが、このミニカーは人気があり約80万台も販売されましたので、実車よりミニカーの方がよく知られていると思います。昔のミニカーは生産台数が数十万台と多いので、あまり知られていないマイナーな実車はミニカーとなって知られることがありました。(特にコーギーのミニカーにはそのような物が多い) マーコス GTはマイナーな車なので、量産ミニカーはこのコーギー製しかありません。(レジン製の少量生産品がありますが) 以下はフロント/フロントパネルを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MARCOS VOLVO 1800GT 1
MARCOS VOLVO 1800GT 2

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ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 1965 UK

ROLLS ROYCE SILVER SHADOW
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ROLLS ROYCE SILVER SHADOW


DINKY(UK) 158 1/41 全長125㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.2m 全幅約1.8m エンジン 変速機: V型8気筒 6.2L (200HP) 4段自動変速
性能: 最高速(180km/h)  データーベースでロールス ロイス シルバー シャドウのミニカー検索

ロールス ロイス シルバー シャドウ イギリス 1965年

 

 1955年から登場したロールス ロイス シルバー クラウドは、1960年代には技術的に時代遅れで旧態化していきました。ライバルであったメルセデス ベンツからハイテクを駆使した超高級車のメルセデス ベンツ 600が1963年に発表されました。この車に対抗する意味もあって新型のロールス ロイス シルバー シャドウが1965年に登場しました。シルバー シャドウは前後フェンダーがボディサイドに一体化された近代的なデザインとなり、モノコックボディ、全輪独立懸架、油圧式車高調整、全輪ディスクブレーキなど先進的な技術を採用していました。

 

 車体のサイズはシルバー クラウドより小さくなりましたが、近代的なモノコックボディの採用で室内は広くなっていました。モノコックボディ故にボディを大きく変えることができず、コーチビルダーが独自にデザインしたボディを架装することは難しくなりました。ロールス ロイスといえども時代の流れには逆らえないということでした。エンジンは改良され出力が向上し、4段自動変速機仕様で最高速度は180km/hの性能でした。1969年にロングホイールベース版が標準ボディ化されました。1977年にサスペンションの改良、室内のデザイン変更、バンパーの大型化、オートエアコン標準装備などの改良が行われ、シルバー シャドウ IIにモデルチェンジしました。1980年に後継車のシルバー スピリットにモデルチェンジしました。(実車画像→ ロールス ロイス シルバー スピリット)

 

 

 ミニカーは1967年に発売されたディンキー(英)製の当時物です。フロントグリルやバンパーに金属製パーツを使ったディンキーらしいがっちりとした造形で、プロポーションが良く実車の雰囲気がうまく再現されています。 (ただ少しごつすぎる感じになっていますが) ボンネット/4ドア/トランクが開閉するギミック付きです。ドアは内張が付きウィンドーが半開状態となっているなど凝った作りとなっていました。なおこの個体は左リアドアに塗装のむくれが発生しています。(塗装前の下処理がまずかったようです) ロールス ロイスのミニカーをまとめてみると、ディンキー(英)がロールス ロイスの主要な車種をまめにモデル化していたことが分かります。 これ以外のシルバー シャドウのミニカーはエリゴール、ダイヤペット、Bブラーゴの1/24、マッチボックス、ネオ(レジン製)、トゥルースケール(レジン製)などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 1
ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 2

 以下は1983年頃に発売されたフランスのエリゴール製の ロールス ロイス シルバー シャドウ(1/43 型番1047)の画像です。エリゴール初期のミニカーはノレブのプラスチック製ミニカーの型を流用したものが多いのですが、これもノレブのロールス ロイス シルバー シャドウ (1/43 型番33)の型を流用したものだと思われます。(ただしこのエリゴールはダイキャスト製です) プロポーションが良く、当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。フランス仕様でヘッドライトが黄色になっています。ボンエット/トランクが開閉するギミック付きです。同じ型でフロント グリルを変更したベントレー T (型番1048)もありました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 3
ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 4

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 5
ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 6

 以下は1978年に発売されたダイヤペット製の当時物 ロールス ロイス シルバー シャドウ (1/40 型番G71)の画像です。フロントグリル/ヘッドライトの造形が実車のイメージから少し外れていますが、プロポーションはまずまずでロールス ロイス シルバー シャドウの国産当時物ミニカーとしてはそこそこ良い出来ばえでした。なお1978年に発売しているので、シルバー シャドウ IIをモデル化しているのかもしれません。ボンエット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 7
ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 8

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。エンジンはそこそこ良い造形で、リアには品川ナンバーのナンバープレートが付いています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 7
ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 8

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TRIUMPH 1300 1965 UK

TRIUMPH 1300
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TRIUMPH 1300


DINKY(UK) 162 1/43 全長92㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.9m 全幅約1.57m エンジン 変速機: 4気筒 1.3L 61HP 4段変速
性能: 最高速133km/h  データーベースでトライアンフ 1300のミニカー検索

トライアンフ 1300 イギリス 1965年

 

 トライアンフ ヘラルドの後継車として1965年に1300が登場しました。レイランド グループとして初の前輪駆動車で、BMCのミニに対抗する車でした。この車は通常の縦置きエンジンを前後逆に配置するルノー式の前輪駆動方式を採用していました。4気筒1.3L(61HP)エンジン、4段変速で最高速133km/hの性能でした。ボディは2000と同じミケロッティのデザインで、フロントグリル以外は上級車の2000のイメージをダブらせています。(フロントはライバルのモーリス 1100に良く似ている気がします)

 

 モノコックボディ、全輪独立サスペンションなど上級車2000と同じ進歩的な設計で、上級小型車としてヒットして商業的に成功しました。1970年に前後のデザインを変え1.5Lエンジンを搭載した1500にモデルチェンジしました。1300の総生産台数は約14万台でした。なお1970年には1300を後輪駆動車に変更したトレド(TOLEDO)が登場しています。トレドは1300の廉価版で、前輪駆動車になじめないユーザー向けの車でもありました。

 

 

 ミニカーは1967年に発売されたディンキー(英)製の当時物です。前述したトライアンフ 2000と同じ50年前のビンテージミニカーで素朴な作りですが、これも実車の雰囲気をうまく再現した味のあるミニカーに仕上がっていました。2000と同じでボンネットとトランクが開閉するギミックが付いています。ヘッドライトにラインストーン(ダイヤカットガラス)が使われるなど、2000よりも少しだけ目新しい仕上げになっていました。トライアンフ 1300の量産ミニカーはこの当時物しかないようです。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

TRIUMPH 1300 1
TRIUMPH 1300 2

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FORD TRANSIT MK I POLICE ACCIDENT UNIT 1965 UK

FORD TRANSIT MK I POLICE ACCIDENT UNIT
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FORD TRANSIT MK I POLICE ACCIDENT UNIT


DINKY(UK) 287 1/40? 全長122mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.9m 全幅約1.9m エンジン 変速機: V型4気筒 2L 86HP 4段変速
性能: 最高速 不詳  データーベースでフォード トランジットのミニカー検索

フォード トランジット MK I 交通事故処理車 イギリス 1965年

 

 フォードの商用車 テームズ 400Eの後継車として1965年にトランジット MK I が登場しました。 テームズ 400Eは当時のライバルであったベッドフォード CAなどに対して積載量で劣っていた為、ボディを大きくしベッドフォード CAに似た短いノーズを持つデザインに変わりました。ホイールベースの異なるロングとショートのボディがあり、ピックアップトラックやミニバスもありました。トランジットはドイツとイギリスの両フォードに共通するモデルでした。(実車画像→ フォード テームズ 400Eベッドフォード CA)

 

 当初のエンジンはフォード製 V型4気筒1.7L/2Lとパーキンス製 4気筒1.6Lディーゼルで、サイズが大きいディーゼルはノーズを前方に延ばして搭載していました。このロングノーズ版には緊急車両用としてV型6気筒3Lエンジンを搭載した高性能モデルもありました。1978年のマイナーチェンジで、フロントのデザインが大幅に変更され、MK IIとなりました。当サイトのデータベースでは車名に世代を意味するMK *を付けています。1965年のモデルをMK I、1978年モデルをMK II、1986年モデルをMK III、1991年モデルをMK IV、1994年モデルをMK Vとしています。(MK Iはマイナーチェンジでフロントのデザインが2回変更されているようで、この変更はa b cを付けて区別しています)

 

 

 ミニカーは1967年に発売されたディンキー製の当時物で、ロングボディの交通事故処理車をモデル化しています。ディンキーらしいがっちりした作りで、当時のミニカーとして良くできていました。交通事故処理のポリス仕様なので警察官のフィギュアが乗っていて、ルーフには青色灯とスポットライトが付いています。右側スライドドア、左側ドア、バックドアが開閉し、車内には車線規制用の3角コーンと標識が積まれています。それらを取り出して並べると交通事故処理の簡単なジオラマが出来上がります。ディンキーはフロントが変更されたMK IIも含めてバン、救急車、ポリスカーなど十数種類をモデル化していました。(MK Iには縮尺の異なる2タイプがあります) トランジットのミニカーはたくさんあり、特にブレキナはMK Iのマイナーチェンジを作り分けていて、様々なタイプを約40種類もモデル化しています。(なおドイツではイギリス版のMK IをMK IIと呼ぶのでブレキナのミニカーの車名表示はMK IIとなっています) 以下はフロント/リア(バックドア開閉)の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FORD TRANSIT MK I POLICE ACCIDENT UNIT 1
FORD TRANSIT MK I POLICE ACCIDENT UNIT 2

 以下は左側ドアとバックドアから3角コーンと標識を取り出して並べた画像とルーフ上のスポットライトの回転/伸縮動作の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD TRANSIT MK I POLICE ACCIDENT UNIT 3
FORD TRANSIT MK I POLICE ACCIDENT UNIT 4

 以下で当時のイギリスの商用車のミニカーが検索できます。
データーベースでフォード テームズのミニカー検索  データーベースでベッドフォード CAのミニカー検索
データーベースでBMC J2のミニカー検索  データーベースでコマーのミニカー検索

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