ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

CITROEN ID 19 MONTE CARLO 1959 FRANCE

CITROEN ID 19 MONTE CARLO
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN ID 19 MONTE CARLO


RIO 109 1/43 114㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.8m 全幅約1.79m エンジン 変速機: 4気筒 1.9L 75HP 4段変速
性能: 最高速140km/h  データーベースでシトロエン DS/ID レース仕様のミニカー検索

シトロエン ID 19 モンテ カルロ フランス 1959年

 

 優れた乗用車であったDS/IDは大柄のボディに非力な4気筒エンジンを積んでいたので高性能とは言えず、モータースポーツには無関係の車のように思えます。しかしDS/IDはその優れた操縦性を生かしてラリーでも活躍しています。1956年からプライベータがモンテ カルロ ラリーに参戦しており、1959年にはID 19が総合優勝しています。当時のラリーはまだ市販車そのままの車が活躍できる状況だったのです。

 

 1960年からワークスがDS 19で参戦するようになり、1961年のコルシカ ラリーや1962年の1000湖ラリーで優勝するなど活躍しています。1966年にはパワーアップしたDS21が投入され、モンテ カルロ ラリーで優勝しています。なおこの勝利は1-3位で完走したミニ クーパーが失格になったことで、4位からの繰り上げ優勝でした。その後も動力性能よりも耐久性が重視されるサファリ ラリーなどに参戦しています。1969年にはホイールベースを短縮し軽量化したラリー専用のDS 21が開発され、この車は1969年と1970年のモロッコ ラリーで優勝しています。

 

 

 ミニカーはリオ製で、1992年に発売されました。1959年モンテ カルロ ラリー優勝車をモデル化しています。実車に即したカラーリングで補助灯が付いていて、当時のミニカーとしては良い出来ばえです。リオはこれ以外にもDS 19のミッレ ミリア、DS 21のモンテ カルロ、DS 21のサファリ、DS 21のモロッコ ラリーなど約20種類のレース仕様車をモデル化しています。リオ以外ではモンテ カルロやサファリ ラリー仕様車をビテスなどがモデル化しています。なお当時物ミニカーとしてはコーギーの1965年モンテ カルロ ラリー仕様車だけしかないようで、これはかなりのレア物です。 以下はリオの1965年 サファリ ラリー仕様 #30(型番SL031)と1967年 モンテ カルロ ラリー仕様 #134(型番SL069)の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CITROEN DS SAFARI 1965
CITROEN DS9 MONTE CARLO 1967

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CITROEN ID 19 SAFARI ALPINE RESCUE CAR 1960 FRANCE

CITROEN ID 19 SAFARI ALPINE RESCUE CAR
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN ID 19 SAFARI ALPINE RESCUE CAR


CORGI 513 1/48 105㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.99m 全幅約1.79m エンジン 変速機: 4気筒 1.9L 75HP 4段変速
性能: 最高速135km/h  データーベースでシトロエン ID/DS ブレークのミニカー検索

シトロエン ID 19 サファリ アルペン 救助車 フランス 1960年

 

 1958年にDSシリーズにワゴン形式のブレークが追加されました。(アメリカではワゴン、イギリスではサファリ又はエステートと称する) ブレークのリアゲートは上下2分割式で、折り畳める後席の背後に横向き対座補助席2座が付いた7/8人乗りです。補助席が無い商用車仕様はコメルシアル(COMMERCIALE)と呼ばれ、後席を畳むことで3人乗りで500kgが積載できる広い荷室になります。3-3-2座の3列シートで8人乗りのファミリアール(FAMILIALE)は家族向け乗用仕様で、中央の2列目は個別に折り畳める補助席になっていました。

 

 当初は廉価版のIDだけでしたが、後にDSにもブレークが設定されています。DS/IDのブレークは全長が約5mもあるので荷室が広く、乗用車としての性能も優れていたので人気がありました。油圧式の自動車高調整機能は荷重による姿勢変化が無く、停車中は車高が下がるので荷物が積み易いというメリットもありました。また前席2座、後席1座の3人乗りでストレッチャーを積載できる救急車仕様もありました。

 

 

 ミニカーはコーギー製の当時物です。イギリス名のサファリで、アルペン山岳救助車をモデル化しています。屋根にスキーと雪ソリが積んであり、救助隊員と救助犬(セントバーナード)の良くできたフィギュアが付いています。コーギーが最初にブレークをモデル化したのは1963年の型番436のサファリで、ブレークの特徴である折り畳める後席を再現したギミック(底板のダイヤルで操作する)がついています。その後スキーヤーのフィギュアを付けた冬季オリンピック仕様(1964年インスブルックと1968年グルノーブル)などがバリエーションとして作られ、このアルペン 救助車は1970年に作られた最後のバリエーションでした。全てのバリエーションを合わせると約150万台以上が作られています。(昔のミニカーは生産台数が多いのです)  以下は後席を折りたたむギミック動作とフィギュア/ルーフの装備の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CITROEN ID 19 SAFARI ALPINE RESCUE CAR 1
CITROEN ID 19 SAFARI ALPINE RESCUE CAR 2

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CITROEN H 1200kg 'PHILIPS' 1960 FRANCE

CITROEN H 1200kg 'PHILIPS'
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN H 1200kg 'PHILIPS'


DINKY (FRANCE) 587 1/43 122㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.2m 全幅約1.98m エンジン 変速機: 空冷水平対向2気筒 1.6L 45HPなど多種 3段変速など
性能: 最高速不詳  データーベースでシトロエン Hのミニカー検索

シトロエン H 1200kg フィリップス 販促車 フランス 1960年

 

 シトロエン Hの標準的なボディーはバンとピックアップの2タイプでした。前輪駆動方式を採用しているので荷室部の後輪は簡単な構造にできました。したがって広大なスペースの荷室は様々なボディを自由に架装でき、各種貨物車をはじめ救急車、消防車、ポリス、レッカー車、ピックアップ トラック、移動販売車、マイクロバスなどたくさんのバリエーションがありました。 フランスでは「豚の鼻」の愛称で呼ばれていました。

 

 シトロエン Hはミニカーでも様々な種類の商用車がモデル化されています。 画像はディンキー(仏)製で、家電メーカー「フィリップス」の移動販促車をモデル化したものです。フロントウインドーが2分割の初期型なので、1960年頃の車と思います。右サイドとリアのゲートが大きく開き、荷室内には冷蔵庫やトースターらしき家電品が並べられています。当時こんな風に凝った商用車のミニカーは珍しかったので人気がありました。(程度の良いものは今でも数万円はします) 同じ型のディンキー(仏)のポリス仕様も人気があります。 

 

 

 シトロエン Hの当時物ミニカーとしてはディンキー(仏)、CIJ、JRDあたりが有名です。(なおCIJやJRDは滅多にお目にかかれないレア物ですが。。。) 新しいものとしてはマッチボックスのYTFシリーズ、エリゴール、ノレブ(1/43、1/18)、ソリド(1/43、1/18)、ブッシュ(1/87)などたくさんあります。日本のものではトミカや前述したトミカ ダンディの外国車シリーズのH バンがあり、どちらも販促用特注品などのバリエーションがたくさんありました。毛色の変わったものとしては、ポピー製のルパン 3世のキャラクター物があり、これも結構面白いです。 以下はディンキー(仏)のフロント/リアの拡大画像と右側面の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CITROEN H 1200kg 'PHILIPS' 1
CITROEN H 1200kg 'PHILIPS' 2

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CITROEN AMI 6 1961 FRANCE

CITROEN AMI 6
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CITROEN AMI 6


SOLIDO 141 1/43 90㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.87m 全幅約1.52m エンジン 変速機: 空冷水平対向2気筒 602cc 22HP 4段変速
性能: 最高速105km/h  データーベースでシトロエン アミのミニカー検索

シトロエン アミ 6 フランス 1961年

 

 シトロエン 2CVDSとの中間車種として、アミ(AMI)が1961年に登場しました。(AMIとはフランス語で友人の意) 基本的な部分は2CVがベースで、2CVより大型のボディに2CVの空冷水平対向2気筒エンジンを602cc(22HP)に拡大したエンジンを搭載していました。当時珍しかった角形ヘッドライトを使った奇抜なフロント、当時流行していたクリフカット デザイン(リアウインドウが逆に傾いている)のルーフなど、この車もシトロエンらしい独特なデザインの車でした。セダンとブレーク(ワゴン)がありました。

 

 アミは一時的にシトロエンの最量販車種になるなど商業的に成功しました。1969年にはクリフカットをハッチバックスタイルに変えるなど、デザインをリファインしたアミ 8に発展しました。(実車画像→ シトロエン アミ 8) さらに1973年には1971年に登場したGSに使用した空冷水平対向4気筒1L(61HP)エンジンを搭載し性能を大幅に向上させたアミ シュペール(AMI SUPER)が追加されました。また1970年にアミ 8をベースにしてシングル ローターのロータリーエンジンを搭載したM35 プロトタイプが限定生産されました。アミは1978年に生産中止となり、後継車はビザとなりました。(実車画像→ シトロエン M35 試作車)

 

 

 ミニカーは1961年に発売されたソリド製の初期物です。ずいぶん昔のミニカーですので、ヘッドライトとバンパーが銀塗装されたレトロな造形です。レトロではありますが、全体的なプロポーションは正確で実車の雰囲気がうまく再現されていて、フロントグリル手前のガードリングやボディ各部のプレスラインなどもよく再現されてます。これ以外の当時物ミニカーとしてはCIJ/JRD、ディンキー(仏)、ノレブ、ポリトーイのアミ 8(1/55)などがありました。最近の物では、ノレブ、ミニチャンプス、ヘルパ(1/87)、イクソなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。室内は簡単な造形ですが、一本スポークのステアリングホイールが再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CITROEN AMI 6 1
CITROEN AMI 6 2

 以下は1962年に発売されたディンキー(仏)製の当時物 シトロエン アミ 6 (1/43 型番557)の画像です。これもレトロなビンテージミニカーですが、プロポーションが正確なので、ソリド製とほとんど同じように見えます。こちらはボンネットとトランクが開閉するギミック付きです。ナンバープレートが紙シールで再現されていますが、当時のディンキー(仏)製のミニカーにはこの紙シールのナンバープレートが付属していました。(リアのナンバープレートは剥がれて行方不明ですが) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN AMI 6 3
CITROEN AMI 6 4

 以下はフロント/ボンエットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。エンジンルーム内には簡単ですがエンジンが再現されていて、トランク内には何もなく底板の車軸が見えます。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN AMI 6 5
CITROEN AMI 6 6

 以下は1962年に発売されたノレブ製の当時物 シトロエン アミ 6 (1/43 型番54)の画像です。ノレブの初期物でプラスチック製です。これもプロポーションが良く、なかなかの良い出来ばえです。ノレブ初期のプラスチック製ミニカーは経年変化でボディが変形するものが多いのですが、これは開閉ギミックがないのが幸いしてか? ほとんど変形していません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN AMI 6 7
CITROEN AMI 6 8

 以下は1965年に発売されたノレブ製の当時物 シトロエン アミ 6 ブレーク (1/43 型番2)の画像です。これもノレブの初期物でプラスチック製です。上記のセダンのバリエーションでプロポーションは良いのですが、こちらはボンネット開閉ギミックが付いていて、経年変化でボンネットなどが変形しています。(ボンエットはヒンジが変形しているので開くのが困難です) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN BREAK 1
CITROEN AMI 6 BREAK 2

 以下は2008年頃に入手したアルタヤ(ALTAYA)のシトロエン M35 プロトタイプ 1970 (1/43 型番不明)の画像です。上述したロータリーエンジンを搭載した M35 プロトタイプをモデル化しています。アルタヤの雑誌付きミニカー「PASSION CITROEN」シリーズのNo.29として作られた物で、メーカーはユニバーサル ホビーです。(参照WEBサイト→ PASSION CITROEN ) これも実車の独特なデザインが良く再現されていて、とても良く出来ています。右前フェンダーには実車に即して「PROTOTYPE CITROEN M35 No1」のロゴが表示されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN M35 PROTOTYPE 1
CITROEN M35 PROTOTYPE 2

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CITROEN DS 19 CABRIOLET HENRI CHAPRON PALM BEACH  1965 FRANCE

CITROEN DS 19 CABRIOLET HENRI CHAPRON  PALM BEACH
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CITROEN DS 19 CABRIOLET HENRI CHAPRON  PALM BEACH


NOREV 158060 1/43 112mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.84m 全幅約1.79m エンジン 変速機: 4気筒 1.9L 83HP 4段変速
性能: 最高速160km/h  データーベースでシトロエン DS カブリオレ/クーペのミニカー検索

シトロエン DS 19 カブリオレ (アンリ シャプロン) パームビーチ フランス 1965年

 

 DSは特別に高級な車ではありませんでしたが、ドゴール大統領専用車を初めとして、政府公用車に多く使われました。またフランスのカロッツェリアであるアンリ シャプロン(HENRI CHAPRON)は、DSをベースにした豪華なカブリオレを特注で製作しました。ホイールベースを変えずに客室部分を2+2座(又は2座)に変えた贅沢なレイアウトは、戦前のブガッティ、ドライエなどの豪華なスポーティカーの流れを引き継ぐ魅力ある車に仕上がっていました。

 

 この車は好評であった為、1960年からシトロエンのカタログモデルに追加されました。ボディ架装はシャプロンが行い価格はDSの約2倍と高価な車でした。オプションでハードトップも用意されていましたが、純粋なハードトップだけの仕様もありました。シャプロンの特注でハードトップの形状が異なるダンディ クーペ(LE DANDY COUPE)とコンコルド クーペ(CONCORDE COUPE)の2タイプがありました。カブリオレは1971年まで生産され総生産台数は約1400台、後継車はSMとなりました。

 

 

 ミニカーは1990年代のノレブ製で、パームビーチという名前が付けられたカブリオレをモデル化しています。ミニカーは限定生産モデルだったのでハンドメイド並みに高価でしたが、魅力的なカラーリングやクロームモール処理が気に入って購入しました。(後の再生産で限定生産品の半値ぐらいで販売されましたが) ノレブはこれ以外にもプラスチック製の当時物や1/18などDSのカブリオレ/クーペを20数種類もモデル化しています。ノレブ以外のカブリオレではリオやソリドなど、最近の物ではサンスターの1/18やWELLYの1/24などがあります。クーペのミニカーではコーギーの当時物でダンディ クーペ、最近の物ではMETAL-18の1/18があります。 以下はノレブのフロント/リアの拡大画像と室内の拡大画像です。このパームビーチはフロントに補助灯が付きリアに小さなテールフィンがあるデザインになっています。室内の造形は当時としては結構良く出来たレベルでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CITROEN DS 19 CABRIOLET HENRI CHAPRON PALM BEACH 1
CITROEN DS 19 CABRIOLET HENRI CHAPRON PALM BEACH 2

 以下はノレブのカブリオレ(型番157103)の画像です。こちらはフロントの補助灯がなくテールフィンもありません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN DS 19 CABRIOLET 3
CITROEN DS 19 CABRIOLET 4

 以下はリオのカブリオレ(型番98)の画像です。リオはドアが開閉し、室内もそこそこの出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN DS 19 CABRIOLET 1
CITROEN DS 19 CABRIOLET 2

 以下はコーギーのダンディ クーペ(型番259)の画像です。コーギーはドア/トランクが開閉し、室内も当時としては良く出来ています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN DS 19 DANDY COUPE 1
CITROEN DS 19 DANDY COUPE 2

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