ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

ASTON MARTIN DB4 1959 UK

ASTON MARTIN DB4
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ASTON MARTIN DB4


JAPANESE CAR COLLECTION (IXO HACHETTE) 302 1/43 全長106mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.5m 全幅約1.67m エンジン 変速機: DOHC 6気筒 3.7L 240HP 4段変速
性能: 最高速240km/h  データーベースでアストン マーチン DB4のミニカー検索

アストン マーチン DB4 イギリス 1959年

 

" アストン マーチン社は1910年代に創立されました。名前の由来は創始者の一人であるライオネル マーティンがアストン クリントンという場所で行われたヒルクライム レースに優勝したことから付けられたそうです。戦前は高性能なスポーツカーやレースカーを製作していたようです。1947年に実業家デビット ブラウンが経営に乗り出し、車名に彼のイニシャルであるDBが付くようになりました。1948年に試作されたレースカーは初戦のスパ フランコルシャンで優勝し、その性能を知らしめました。この車をベースにした市販車が2L スポーツ(後にDB1と呼ばれた)で、4気筒2L(77HP)エンジンを搭載し、最高速155km/hの性能でした。(実車画像→ アストン マーチン DB1)

 

" 1950年にベントレーの設計者として有名なW.O.ベントレーが設計したDOHC 直列6気筒2.6L(105HP)エンジンを搭載したDB2が登場しました。ボディはアルミ製で、フェンダーがボディと一体化した戦後型の2ドア クーペで最高速は190km/hと極めて高性能でした。この車は1950年のルマンで優勝するなどレースで活躍し、高性能車としてのアストン マーチンのブランドを確立しました。DB2にはDB2/4という2+2座のハッチバックが追加され、エンジン排気量は3L(140HP)まで拡大されました。またレース仕様のDB3とその軽量版のDB3Sが各種レースで活躍しました。(実車画像→ アストン マーチン DB2アストン マーチン DB3)

 

 

 1958年にはDB4が登場しました。DOHC 直列6気筒3.7L(240HP)エンジンを搭載し、最高速240km/hと当時世界最速の高級スポーツカーでした。軽量アルミ製ボディはトゥーリングのデザインで、クーペとドロップヘッドクーペ(オープンカー)がありました。1959年にホイールベースを短縮し2座としてエンジンを3.7L(302HP)にチューンした高性能版のDB4GTが追加されました。DB4はシリーズ5まで発展し1963年まで生産されました。

 ミニカーは2017年に発売されたアシェット製の国産名車コレクションでメーカーはイクソです。イクソは型番CLC144でDB4をモデル化していて、これはその廉価版で、内装仕上げが省略されワイパーとホイールが簡素化されています。プロポーションが良くフロント/リアの雰囲気も実車のイメージをうまく再現しているので、DB4のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。(ただフロントウィンドーがやや大きめに感じます) DB4の当時物ミニカーとしてはコーギーとソリドがありました。当時物以外では、イクソの前身のビテスがDB4GTの高性能版のザガート仕様など約20種類をモデル化していて、スパーク、トップモデルなどのレジン製もあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ASTON MARTIN DB4 1
ASTON MARTIN DB4 2

 以下は1960年に発売されたコーギー製の当時物ミニカー アストン マーチン DB4 (1/46 型番218)の画像です。1960年代のビンテージミニカーですので素朴な出来ばえですが、実車の雰囲気がうまく再現されていました。(縮尺が1/46なので標準スケールの1/43より小さいのが今一つです) ダイキャスト製ミニカーとして初めてボンネットが開閉できるギミックを実現させた画期的なミニカーでした。ボンネットの中には簡単な造形ですがエンジンがモールドされていました。このボンネット開閉ギミックが子供受けしたのだと思いますが、このミニカーは5年間で約98万台も販売されました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変わります)
ASTON MARTIN DB4 3
ASTON MARTIN DB4 4

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。これは中古品として入手したのですが、入手した時点で塗装の剥がれなどがありました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変わります)
ASTON MARTIN DB4 5
ASTON MARTIN DB4 6

アストン マーチン DB1/DB2/DBR3のミニカー検索→データーベースでアストン マーチン DB1/DB2/DBR3のミニカー検索"

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MG MGA 1600 MK I 1959 UK

MG MGA 1600 MK I
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MG MGA 1600 MK I


CORGI D732/1 1/43 全長94㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.96m 全幅約1.45m エンジン 変速機: 4気筒 1.5L 72HP 4段変速
性能: 最高速160km/h  データーベースでMG MGAのミニカー検索

MG MGA 1600 MK I イギリス 1959年

 

 MG ミジェット TF型の古典的なボディを一新し、近代的な流線型ボディを採用したMGAが1955年に登場しました。外観は斬新でしたが、中身はミジェット TF型と同じラダーフレームに金属製ボディを載せた古典的な構造でした。エンジンは4気筒1.5L(72HP)で、4段変速で最高速160km/hの性能でした。当初はオープンのロードスターだけでしたが、1966年にハードトップのクーペが追加されました。

 

 1958年にツインカム(DOHC)1.6L(108HP)エンジンを搭載する高性能版(最高速183km/h)が追加されました。1959年にはエンジンをOHV1.6L(79HP)に変更したMGA 1600 MK Iとなりました。1961年には新設計されたOHV1.6L(86HP)エンジンを搭載するMGA 1600 MK IIに発展しました。1962年にMGBにモデルチェンジしました。MGAの総生産台数は約10万台で、その半数はアメリカ市場に輸出されました。

 

 

 ミニカーは1990年頃に販売されたコーギー製で、MGA 1600 MK Iをモデル化しています。これは当時のマニア向けミニカーでしたので、ややレトロなコーギー流の作風ながら、プロポーションが良く当時としてはそこそこ良い出来ばえでした。これは幌付ですが、オープンのロードスターやハードトップクーペのバリエーションがありました。MGAの当時物ミニカーではコーギー、スポットオン、マッチボックス、テクノがありました。当時物以外ではノレブ、バンガーズ、オックスフォードなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MG MGA MK I 1600 1
MG MGA MK I 1600 2

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COOPER T51 F1 1959 UK

COOPER T51 F1
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
COOPER T51 F1


BRUMM R278 1/43 全長82㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.5m 全幅約1.5m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 2.5L 240HP 4段変速
性能: 最高速280km/h  データーベースでクーパーのミニカー検索

クーパー T51 F1 イギリス 1959年

 

 クーパーの歴史は自動車修理工場を営んでいたクーパー父子が、1946年にレーシングカーを製作したことから始まりました。最初に開発されたクーパー 500はオートバイの単気筒500㏄エンジンをミドシップ搭載したF3マシンでした。この車はF2クラスに匹敵する性能があり好評でした。エンジンをミドシップ搭載したことで操縦性が優れていたのですが、ミドシップ搭載したのは単に後輪をチェーン駆動するのに最適だったからだそうです。戦前にはアウトウニオンがV型16気筒エンジンをミドシップ搭載していましたが、当時のハイパワーエンジン主体のマシンではエンジンをミドシップ搭載することの真価がわからなかったのでした。(実車画像→ クーパー 500 F3)

 

 クーパー 500は1950年にF3マシンとしてFIAに認証されましたが、F3クラスではクーパーが圧倒的に強くレースが成立しなかったようです。1952年にはブリストルの6気筒2Lエンジンをフロントに搭載したF2マシン クーパー T20が登場しました。(この時はまだミドシップ方式の優位性に気づいていなかったようです) クーパー T20はF2規格で行われた1952-53年グランプリのプライベーター用マシンとして使われました。(実車画像→ クーパー T20)

 

 

 1957年にクライマックス製 DOHC 4気筒2Lエンジンをミドシップ搭載したクーパー T43が登場し、クーパーはワークスとしてF1に参戦しました。デビュー戦の1957年モナコGPでは6位で、1958年のアルゼンチン GPでS.モスがドライバして初優勝しました。これはリアエンジン車によるF1初勝利でした。T43はサスペンションを改良したT45に変わり、1959年にエンジンを2.5Lに拡大したT51が登場しました。1959年シーズンのクーパーは9戦中5勝して、初のコンストラクターズ選手権を獲得し、J.ブラバムがドライバー選手権を獲得しました。1960年にT51を改良したT53が登場しました。(実車画像→ クーパー T43)

  ミニカーは1997年に発売されたブルム製です。1959年モナコGP 優勝車(ドライバー J.ブラバム)をモデル化しています。1970年代に発売されたブルムの初期物はややアバウトな出来ばえの物が多かったのですが、1990年代になると細部の仕上げが良くなりレベルの高い出来ばえに変わりました。(ウインドーの取り付けが少し浮いていますが、少し押さえてやれば治ります) クーパー初期のF3/F2マシンはテクノ、ソリド、ディンキー、ポリトーイなどの老舗ブランドが揃って当時物を発売していたことから、当時のクーパーの人気がうかがえます。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

COOPER T51 F1 1
COOPER T51 F1 2

 以下は1950年代に発売されたデンマークのテクノ製の当時物 クーパー ノートン F3 1952 (1/43? 型番812)の画像です。クーパー 500の後期型でノートン製の4気筒500㏄(48HP)エンジンを搭載したクーパー ノートン F3をモデル化しています。約70年前に作られた1950年代のビンテージミニカーですので素朴な作りですが、プロポーションが良く、メタル製のリアルな排気管など当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。当時のF1のミニカーにはドライバーが乗っているものが多いのですが、これもそれらしい服装のドライバーが乗っています。これはフロントにベルギー国旗が表示されていますが、それ以外にスイス、イギリス、フランス国旗などを表示したバリエーションがありました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
COOPER NORTON F2 1
COOPER NORTON F2 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
COOPER NORTON F2 3
COOPER NORTON F2 3

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HEINKEL TROJAN 200 BUBBLECAR 1960 UK

HEINKEL TROJAN 200 BUBBLECAR
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HEINKEL TROJAN 200 BUBBLECAR


CORGI 233 1/40 全長65㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約2.55m 全幅約1.37m エンジン 変速機: 空冷単気筒 198cc 10HP 4段変速
性能: 最高速90km/h  データーベースでハインケルのミニカー検索

ハインケル トロージャン 200 バブルカー イギリス 1960年

 

 1920年代にオートバイ用の単気筒や2気筒エンジン、タイヤ、ホイールを流用した簡素な4輪車/3輪車が作られました。(代表的な車種はモーガンなど) これらはサイクルカーと呼ばれ、そのほとんどは第2次大戦後には消滅しました。ただイギリスにおいては大戦後も3輪車に対する免許制度や税制上の優遇が残されていたので、3輪車に対する需要が残りました。

 

 ドイツの航空機メーカーであったハインケル(HEINKEL)社は、戦後民生用のスクータを生産するようになり、その発展型としてBMWのイセッタを真似たカビーネを1956年に発売しました。カビーネはイセッタと良く似ていましたが、ヘッドライトの取付やリアのエンジンカバー部分の形状が違っていました。またカビーネはイセッタのように前面ドアとステアリングホイールが連動する構造ではなく、これはイセッタのパテントを避けたものでした。スクーター用の4サイクル空冷単気筒174cc(3輪仕様)/198cc(4輪仕様)エンジンを搭載し4段変速で最高速90km/hの性能でした。1958年まで製造されました。

 イギリスのトロージャン社がハインケル カビーネの製造ライセンスを供与されて1960年から製造したのが、トロージャン 200 バブルカーでした。(バブルカーとはキャビンがバブル(泡)のような形状の超小型車の意) ほとんどが4サイクル空冷単気筒198cc(10HP)エンジンを搭載する3輪仕様で右ハンドル仕様もあったようです。1966年まで製造され、総生産台数は約6千台でした。

 

 

 ミニカーは1962年に発売されたコーギー製の当時物ですた。1960年代のビンテージ物ミニカーなので素朴な作りですが、バブルカーと称された個性的なボディをうまく再現していました。ステアリングホイールと室内を再現してあるのは当時のミニカーとしては進んだ仕上げで、小さいながらも良い出来ばえでした。当時物ミニカーになっているので、実車にはある程度の人気があったのでしょう。なおミニカーの底板にはトロージャン(TROJAN)ではなくHEINKELと書かれています。トロージャンの当時物ミニカーはこれしかありませんが、当時物以外ではヘルパの1/87、オックスフォードの1/76と1/18があります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

HEINKEL TROJAN BUBBLECAR 1
HEINKEL TROJAN BUBBLECAR 2

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AUSTIN FX4 TAXI 1960 UK

AUSTIN FX4 TAXI
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AUSTIN FX4 TAXI


CORGI 418 1/47 全長97mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.57m 全幅約1.74m エンジン 変速機: ディーゼル 4気筒 2.2L 54HP 3段自動変速
性能: 最高速95km/h  データーベースでロンドン タクシーのミニカー検索

オースチン FX4 タクシー イギリス 1960年

 

 初代のロンドンタクシー オースチン FX3の後を引き継いだのがFX4で、1958年に登場しました。FX3同様のセパレートフレーム構造ながら、コーチビルダーのカーボディーズ社が担当したボディは近代的になりました。ドアが付いた運転席の左側は依然として荷物スペースでしたが、暖房や照明が付けられて室内の乗り心地は向上しました。初期のFX4DはBMC製の4気筒2.2L(54HP)ディーゼルエンジンを搭載し、3段オートマティックで最高速95km/hの性能でした。

 

 1961年にオースチンの2.2Lガソリンエンジンとマニアル ミッションを搭載したFX4Gが追加されましたが、経済的なディーゼルエンジンのFX4Dが主流でした。オースチンはFX4のライセンスをカーボディーズ社に譲渡し、1982年からはカーボディーズ社のブランドで改良されたFX4Rに発展しました。FX4Rにはローバー製の2.2Lディーゼルエンジンが採用され、5段変速機やパワステなどの最新装備が搭載されていました。

 

 

 その後カーボディーズ社はタクシー総合管理会社LTI(ロンドン タクシー インターナショナル)社の一員となり、LTIからは1985年にFX4S、FX4Qが登場しました。1989年には日産製の2.7L(86HP)ディーゼルエンジンを搭載しサスペンションを改良した最終型のフェアウェイが登場しました。フェアウェイは約55000台が生産され1997年に生産中止となり、後継車のTX1が登場しました。(実車画像→ LTI TX1) TX1は2002年にTX2に発展し2007年にはその後継車のTX4が登場しました。(有名なFX4の名前と合わせる為に、TX3は意図的に飛ばされたようです) (実車画像→ LTI TX4)   2018年には最新型のTX5が登場しました。

 ミニカーは1960年に発売されたコーギー製の当時物ですが、画像のミニカーはそのビンテージ物ではなく、1971年に再生産された物なのでホイールがフリーホイール仕様になっていました。元々は1960年代に作られたミニカーでしたので素朴な出来ばえですが、1960年代のミニカーとしては良く出来ていました。このレトロな感じがFX4の雰囲気に良く合っています。コーギーは最近でもイギリスを象徴する車としてFX4を1/36や1/32でモデル化していて、各種の記念品やセット物が非常にたくさんあります。約40年間も生産された有名なロンドンタクシー FX4のミニカーは新旧たくさんあります。コーギー以外ではディンキー、スポットオン、ポリトーイの1/25、ミニチャンプスの1/18、トミカ、イクソ、オックスフォードなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

AUSTIN FX4 TAXI 1
AUSTIN FX4 TAXI 2

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