ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

FERRARI 308 GTB 1975 ITALY

FERRARI 308 GTB
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 308 GTB


VITESSE 600 1/43 99㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.23m 全幅約1.72m エンジン 変速機: DOHC V型 8気筒 3L 255HP 5段変速
性能: 最高速250km/h  データーベースでフェラーリ 328/308/208のミニカー検索

フェラーリ 308 GTB イタリア 1975年

 

 308 GT4のクーペ(ベルリネッタ)として308 GTBは1975年に登場しました。この車は308 GT4の不人気を挽回してディノの後継車として大成功し、その後の8気筒フェラーリの始祖となりました。ディノの基本設計を踏襲したシャーシにDOHC V型 8気筒3L(255HP)エンジンをミッドシップで横置き搭載し、最高速250km/hの性能でした。

 

 ボディはディノのイメージを残しつつ、365 GT4 BBなどとよく似た新しいスタイルで、さすがはピニンファリーナといったところです。初期型は生産性の問題でボディはFRP製でしたが、1977年以降はスチール製となりました。1977年には、タルガトップのの308 GTSも追加されました。

 1980年にはイタリア国内向けに2L(155HP)エンジンを搭載した208 GTBも追加され、1982年ににはターボ仕様の208 GTB ターボが追加されています。308 GTBは排ガス規制によるパワーダウンを補うため1982年に4バルブ化されたクワトロバルボーレが追加されるなどして1985年まで生産されました。後継車はほぼ同じ外観で排気量が3.2Lに拡大された328でした。

 

 

 ミニカーはビテス製で1992年頃に発売されました。前述したディノ 246と同様に、プロポーションや細部の仕上げが良く、当時としてはかなり良い出来ばえでした。ビテスはラリー仕様のバリエーションを20種類以上作っています。当時物ミニカーはトミカ、ポリスティルの1/25、ブラーゴの1/43などがありました。 最近の物では、京商、ベスト モデル、マテルの1/18などがあります。以下はビテスの308 GTBのフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI 308 GTB 1
FERRARI 308 GTB 2

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MASERATI MERAK SS 1975 ITALY

MASERATI MERAK SS
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MASERATI MERAK SS


SAKURA SUPERCAR 6 1/43? 105㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.33m 全幅約1.77m エンジン 変速機: DOHC V型6気筒 3L 220HP 5段変速
性能: 最高速248km/h  データーベースでマセラティ メラクのミニカー検索

マセラティ メラク SS イタリア 1975年

 

 マセラティ メラクは前述したボーラの廉価版として1972年に登場しました。ボーラと大きさも見た目もほとんど同じで、デザインは同じG.ジュージアーロです。違いはボーラのリアはファーストバック風(リアゲートはない)の大きく開くリアカウルとなっていますが、メラクはノッチバックでリアエンジンフードがあります。また側面にはファーストバックに見えるようルーフからテールに伸びる柱が付いています。ボーラはこの方式でエンジンの放熱が良くなり後方視界も改善されました。エンジンはシトロエン SM用のDOHC V型6気筒3L(190HP)が搭載され、エンジンが小さくなった分室内が拡大され2+2シーターとなり、居住性も改善されました。シトロエンのハイドロニューマティック方式がパワステにも採用されました。

 

 1975年にマセラティはシトロエン(PSAグループ)との提携を解消し、デ トマソ傘下となりましたので、メラクに採用していたシトロエン製のパーツは使えなくなりました。メラクは同じようなコンセプトのランボルギーニ ウラッコに較べると性能的に見劣りしていたので、1975年にエンジンを220HPにパワーアップしてメラク SSとなりました。1976年にはデ トマソの要請でイタリア国内向けのDOHC V型6気筒2L(170HP)エンジンを搭載したメラク 2000GTが追加されました。1983年に生産中止となり、総生産台数は約1800台でした。

 

 

 ミニカーは1977年に発売されたサクラのスーパーカーシリーズの当時物です。このシリーズは1970年代のスーパーカーブームで生まれたブランドで、10車種ほどが作られました。縮尺は1/43となっていますが、これはやや大きめにできています。当時のミニカーとしてはプロポーションが良く、リトラクタブルヘッドライト/ドア/リアエンジンフード開閉ギミック付、ダイキャスト製の凝ったホイールなど良く出来ていました。国産品の当時物はトミカ、シンセイ、エーダイ グリップなどがありましたが、外国製の当時物はなかったようです。当時物以外では、ミニチャンプスやイクソがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MASERATI MERAK SS 1
MASERATI MERAK SS 2

 以下は2015年に発売された国産名車コレクションのマセラティ メラク SS (1/43 No.255)の画像です。メーカーはイクソで、イクソは型番CLC085でメラク SSをモデル化していますので、これはそれを流用しています。プロポーションが良く特徴的なリアの造形や灯火類などの細部もそこそこリアルで良く出来ています。雑誌付きミニカーとしてのコストダウンで室内の仕上げレベルを簡素化していますが、それ以外はイクソのカタログモデルとほぼ同じですから、お買い得なミニカーです。なおイクソはイタリアのミニカー付雑誌「マセラティ コレクション」用の物だと思いますが、メラク 2000GTもモデル化しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MASERATI MERAK SS 3
MASERATI MERAK SS 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MASERATI MERAK SS 5
MASERATI MERAK SS 6

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BL (MORRIS) PRINCESS 1800HL 1975 UK

BL (MORRIS) PRINCESS 1800HL
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BL (MORRIS) PRINCESS 1800HL


VANGUARDS VA10200 1/43 104㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.45m 全幅約1.73m エンジン 変速機: 4気筒 1.8L 82HP 4段変速/3段自動変速
性能: 最高速160km/h  データーベースでBL プリンセスのミニカー検索

BL (モーリス) プリンセス 1800HL イギリス 1975年

 

 1975年に登場したプリンセスは発売当初はオースチン/モーリス/ウーズレーの3ブランドの名前が付いていましたが、すぐにブランド名無しのプリンセスという名前に統一されました。(この時点でウーズレー ブランドが消滅) このプリンセスという名前はオースチンの高級車プリンセスを継承したものでしたが、実質的にはオースチン 1800(ADO17)の後継車でした。エンジンやサスペンションはオースチン 1800と同じで、4気筒1.8L(84HP)/6気筒2.2L(110HP)エンジンを搭載し、4段変速(3段AT)で最高速170km/h(2.2L)の性能でした。

 

 個性的なウエッジ シェィプのボディは、似たイメージのトライアンフ TR7をデザインしたハリス マンによるもので、賛否両論がありました。もともと5ドアハッチバックだったのを、一般受けするトランク付に変えたらしいですが、このクラスの車としては大胆なデザインでした。

 1978年にプリンセス 2に発展し、1982年にはサイドウィンドーを6ライト化して5ドアハッチバックにボディを一新し、オースチン アンバサダー(AMBASSADER)と改名して1984年まで生産されました。当時のBL車は製造品質の問題があり、この車も商業的にはさほど成功しませんでした。

 

 

 ミニカーは2006年に発売されたヴァンガーズ製です。ヴァンガーズはイギリスの老舗コーギーのブランドで、主に古き良き時代のイギリス車をモデル化しています。1/43のダイキャスト製でミニチャンプス並みのリアルな造形ながら値段はリーズナブル(当時の定価4000円ほど)なので、個人的には好きなブランドです。このプリンセスは丸型4灯なので4気筒エンジンを搭載したモーリス系のプリンセスをモデル化しています。プロポーション/細部の仕上げのどちらも優れていて、非常に良い出来ばえです。当時物のミニカーはディンキー(英)しかありませんでしたが、最近ではこのヴァンガーズや、オックスフォードがモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

BL(AUSTIN) PRINCESS 2200HL 1
BL(AUSTIN) PRINCESS 2200HL 2

 以下は1977年に発売されたディンキー(英)の当時物オースチン プリンセス(1/35 型番123 全長129㎜)の画像です。矩形ライトを持つオースチン ブランドのプリンセスで、6気筒2.2L(110HP)エンジンを搭載する2200HLをモデル化しています。この当時のイギリスでは1/35サイズの低コストのミニカーが主流となっていました。これもその類の物で、単に大きいだけの大味な作りで上安っぽいホイールが付いています。プロポーションもあまり良くないですが、特徴的なウエッジ シェィプのボディの雰囲気はおおよそ分かると思います。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BL(AUSTIN) PRINCESS 2200HL 3
BL(AUSTIN) PRINCESS 2200HL 4

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BENTLEY T1 BERLINE 1975 UK

BENTLEY T1 BERLINE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BENTLEY T1 BERLINE


ELIGOR 1048 1/43 120㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.2m 全幅約1.8m エンジン 変速機: V型8気筒 6.8L (180HP) 4/3段自動変速
性能: 最高速(190km/h)  データーベースでベントレー Tシリーズのミニカー検索

ベントレー T1 ベルリーナ イギリス 1975年

 

 1965年にベントレー S3はロールス ロイス シルバー シャドウの兄弟車として、ベントレー T1にモデルチェンジしました。これ以前のベントレーはロールス ロイスよりも少しスポーティという違いがありましたが、この世代から性能的な違いはなくなり、ロールス ロイスとベントレーの違いはフロントグリルとそこに付くエンブレム(マスコット)だけとなりました。実質的な性能の違いが無くなったので、それまではスポーティだったベントレーの生産台数の方が多かったのですが、T シリーズではシルバー シャドウの1/5以下となってしまいました。なおこの頃にはロールス ロイス内製の標準ボディが採用されるようになり、コーチビルダーが特注ボディを架装することはほとんどなくなりました。

 

 1971年にベントレー T1の2ドアサルーンとコンバーチブルは内装を豪華にしてコーニッシュの名前で発売されました。同時にロールス ロイスでもロールス ロイス コーニッシュが発売されました。1977年のマイナーチェンジでシルバー シャドウはII型となり、全自動エアコン、フロントのエアダム スカート、安全基準対応の5マイルバンパーを標準装備するようになりました。ベントレーにも同じ変更が行われてT2となりました。1980年にロールス ロイス シルバー シャドウがシルバー スピリットへモデルチェンジし、ベントレー T2はミュルザンヌにモデルチェンジしました。ベントレー Tシリーズの生産台数は約2400台でした。(実車画像→ ロールス ロイス シルバー スピリット)

 

 

 ミニカーは1981年に発売されたエリゴール製です。プロポーションが良いリアルな造形で、特別に凝ったところはありませんが、当時のミニカーとしては良く出来ていました。室内も簡素ですがうまく再現されています。右ハンドルながらヘッドライトはフランス車仕様で黄色になっています。ボンエット/トランクが開閉するギミック付きです。エリゴールは同じ型を流用してフロントグリルを変更したロールス ロイス シルバー シャドウ(型番1047)もモデル化していました。なお初期のエリゴールのミニカーはノレブのプラスチック製ミニカーの型を流用したものが多いのですが、これもノレブのロールス ロイス シルバー シャドウ (型番33)の型を流用したものだと思われます。(ただしエリゴールはダイキャスト製です) これ以外のベントレー Tシリーズのミニカーはコーギーの当時物 T1、オックスフォードのT2 1/76、スパーク(レジン製)のT1/T2などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

BENTLEY T BERLINE 1
BENTLEY T BERLINE 2

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ROLLS ROYCE CAMARGUE 1975 UK

ROLLS ROYCE CAMARGUE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ROLLS ROYCE CAMARGUE


BBURAGO 3001 1/22 235㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.2m 全幅約1.92m エンジン 変速機: V型8気筒 6.8L (180HP) 3段自動変速
性能: 最高速190km/h  データーベースでロールス ロイス カマルグのミニカー検索

ロールス ロイス カマルグ イギリス 1975年

 

 ロールス ロイスのパーソナルカー(2ドアクーペ) カマルグが1975年に登場しました。ロールス ロイスのパーソナルカーとしてはコーニッシュがありましたが、カマルグはシルバー シャドウのイメージを引きずるコーニッシュと差別化し、さらにスペシャルなパーソナルカーとして開発されました。ボディは2ドアクーペのみでオープンカー仕様はありませんでした。デザインはピニンファリーナ、コーチワークはH.J.マリナー パーク ウォードが担当しました。ピニンファリーナ流のシンプルながら絶妙なバランスがとれた美しいデザインで、直線的なボディラインが従来のロールス ロイスと明らかに違っていました。 

 

 コーニッシュをベースにしていましたが、全長は少し大きく幅は90mm広く高さは20mm低くなっていました。ボディの大型化で車重が重くなりましたが、エンジン(V型8気筒6.8L)はツイン エグゾーストでパワーアップされ、最高速はコーニッシュと同じ190km/hのままでした。価格はシルバー シャドウの約2倍で、注文生産されるファントム VIを除くとロールス ロイスの最高級車で、当時としては世界で最も高価な車でした。(1985年の日本での販売価格は4800万円でした) 1986年までの11年間で約500台が生産されました。なおカマルグという名前はフランス南部の地域名に由来しています。

 

 

 ミニカーは1977年に発売されたイタリアのBブラゴー製の当時物ミニカーです。Bブラゴーは前身のマートイ(MARTOYS)が1976年に名称変更した大スケールミニカーのパイオニア的なブランドで、これはBブラゴーの初期物でした。1970年代当時の大スケールミニカーの縮尺は1/24や1/25が一般的でしたが、これはそれより少し大きい1/22を採用しており、ブラゴーとしてかなり意欲的な取組みをしたミニカーでした。(この1/22サイズはダイヤモンド シリーズと称していました) プロポーションが良く、実車の美しいスタイルがうまく再現されています。フロントグリルや灯火類、メッキパーツを使った凝った作りのメーターパネルなど当時のミニカーとしてはかなり良く仕上げてありました。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。これ以外のカマルグの当時物ミニカーはウエスタンモデル(ホワイトメタル製)と朝日通商のシグマ143(SIGMA143)があり、シグマ 143と同じ物がカドーからも販売されました。最近のミニカーではNEO(レジン製)とBOS MODEL(レジン製)の1/18があります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像と良く出来たマスコット(Flying Lady又はSpirit of Ecstasy)の画像です。「ROLLS ROYCE」のロゴが付いたエンジンは結構リアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ROLLS ROYCE CAMARGUE 1
ROLLS ROYCE CAMARGUE 4

 以下はリア(トランク開閉)の画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ROLLS ROYCE CAMARGUE 3
ROLLS ROYCE CAMARGUE 2

 以下は1979年に発売されたカドー製のロールス ロイス カマルグ (1/43 型番KA01)の画像です。これは朝日通商のシグマ 143でモデル化した物をカドー ブランドで販売したものでした。シグマ 143と同じ物ですが、カドーの物はツートンカラーで仕上げてありました。このワインレッド/コーラルピンクのツートンカラーは実車に即したもので、綺麗に出来ています。プロポーションは良いのですが、フロントの造形がやや雑なのでロールス ロイスらしい雰囲気が足りないのが今ひとつです。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ROLLS ROYCE CAMARGUE 5
ROLLS ROYCE CAMARGUE 6

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。フロントグリル上のマスコットはすこし大き過ぎます。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ROLLS ROYCE CAMARGUE 7
ROLLS ROYCE CAMARGUE 8

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