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フォード スコーピオ MK II ワゴン ドイツ 1995年
1985年にフォード グラナダ MK IIの後継車としてスコーピオが登場しました。スコーピオはイギリスではグラナダ MK IIIの名前で販売され、最上級仕様はグラナダ MK III スコーピオと称していました。外観は同時期のシエラと同じようなフォード流のエアロルックで、構造的にもシエラのシャーシを拡大したものでした。ヨーロッパ フォードの最上級車ながら当初はハッチバックのボディしかないことで評判が悪く、1990年にセダン、1992年にワゴンが追加されました。当初のエンジンは4気筒1.8L/2L、V型6気筒2.4L/2.8L、4気筒2.5Lディーゼルで、1990年に4気筒2LがDOHC化され、1991年にDOHC V型6気筒2.9Lエンジン搭載のコスワースが追加されました。1986年度のヨーロッパ カー オブ ザ イヤーを受賞しています。(実車画像→ フォード スコーピオ 1985)
1994年にスコーピオは2代目のMK IIにモデルチェンジしました。シャーシは先代をベースにしていましたが、サスペンションの改良が行われました。先代で不評だったハッチバックがなくなり、セダンとワゴンだけになりました。外観が大きく変わったのですが、フロント周りのデザインは評判が悪かったようです。(何となく間が抜けたような面構えに見えます) エンジンは先代から引き継いだ、DOHC 4気筒2L/2.3L、V型6気筒2.9L、4気筒2.5Lディーゼルでした。1998年のマイナーチェンジで、ヘッドライト周りを少し引き締まって見えるよう変更しましたが、その直後に生産中止となりました。スコーピオの評判が良くなかったことやこのクラスの高級車の需要が減少したこともあり、フォードはこのクラスから撤退しスコーピオの後継車はありませんでした。(実車画像→ フォード スコーピオ 1994)
ミニカーは2000年頃に発売されたミニチャンプス製です。スコーピオ MK II 5ドアワゴン(ブレーク)をモデル化しています。ミニチャンプスらしい正確なプロポーションで、室内などの細部もリアルに再現され、実車の雰囲気がうまく再現されていました。ミニカーでもフロントのデザインが不評であったことが良く分かると思います。ミニチャンプスはセダンもモデル化しています。ミニチャンプスがモデル化のライセンス認証を受けていたようで、1/43ではミニチャンプス以外のスコーピオ MK IIのミニカーはありません。実車が不人気であったことを反映しているのか? 1/43以外でもリーツェの1/87ぐらいしかミニカーがありません。なおスコーピオ 初代のミニカーはシャバックの当時物で1/24のハッチバックとセダンがあり、これは実車の販促用プロモーションモデルとしても使われたようです。当時物以外のスコーピオ 初代のミニカーは最近までなかったのですが、2002年頃に過去にあまりモデル化されてない車種に特化してモデル化しているネオ(レジン製)がモデル化しました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)


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メルセデス ベンツ SLK 230 コンプレッサー (R170) ドイツ 1996年
メルセデス ベンツ SLKはCクラス(W202)をベースにした2シーターライトウェイトオープンカーで1996年に登場しました。全長4mとコンパクトなサイズで、メルセデス ベンツとしては珍しい威圧感を感じさせない軽快な車でした。スイッチを押すだけでハードトップがトランク内に格納される電動格納式ハードトップ(バリオルーフ)をメルセデス ベンツとして初めて装備しました。エンジンはDOHC 4気筒2L/2.3L(136HP)で2.3Lにはスーパーチャージャー付の高性能版(193HP)がありました。車名のコンプレッサーはスーパーチャージャーの意味です。
2000年にマイナーチェンジして、Cクラスと共通のV型6気筒3.2L(218HP)エンジン搭載のSLK320とそれにスーパーチャージャーを付けて353HPにパワーアップしたSLK32 AMGが追加されました。ダイムラー ベンツ社は1998年にアメリカのクライスラーを買収してダイムラー クライスラーと改称しました。その関係で2003年にSLKベースの派生車でドイツのカルマン社が生産するクライスラー クロスファイアが発売されました。(2007年にはクライスラーを売却してダイムラーAGと改称しています) SLK(R170)は2004年まで生産され、SLKクラス 2代目(R171)にモデルチェンジしました。R170の総生産台数は約31万台でした。(実車画像→ クライスラー クロスファイア)
ミニカーは1997年に発売されたヘルパ製の当時物です。現在のヘルパは1/87のプラスチック製ミニカーが主流ですが、1990年代には1/43のダイキャスト製ミニカーも手がけていて、それらは実車のプロモーション用に使われたものもありました。このSLK230はプロポーションが良く実車の軽快な雰囲気がうまく再現されていました。灯火類や室内もリアルで、当時物ミニカーとしてかなり良い出来ばえでした。ドアなどの開閉ギミックはありませんが、サイドビュー画像のようにハードトップを脱着することができました。当時物ミニカーはこれしかないようです。当時物以外ではシュコー ジュニアの1/87、ハイスピード、オートアートの1/64などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)


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BMW Z3 (E36/7) ドイツ 1996年
1989年に発売されたマツダのユーノス ロードスターの成功で、世界的にオープン2座軽量スポーツカーへの関心が高まり、BMWではZ1に続いてZ3が1996年に登場しました。シャーシは3シリーズ コンパクト(E36/5)をベースとしていて、ソフトトップを持つオープン2座スポーツカーでした。E36用のDOHC 4気筒1.9L(140HP)エンジンを搭載し、スポーティなハンドリングの車でした。
1998年にハードトップを付けたクーペが追加され、クーペにはDOHC 6気筒2.8L(193HP)エンジンが搭載されました。また同時に、M3(E36)と同じDOHC 6気筒3.2L(321HP)エンジンを搭載したMロードスターとMクーペが追加されました。(正式な名前にZ3は付かない) 1999年のマイナーチェンジでトレッドの拡大で車幅が1.74mに拡大し、4気筒1.9Lが廃止されDOHC 6気筒2L(150HP)エンジンに変更されました。2000年には2Lが2.2L、2.8Lが3Lに排気量が拡大されました。2002年まで生産され、Z4にモデルチェンジしました。(実車画像→ BMW Z4 2002)
ミニカーは1996年に発売されたシュコー製の当時物です。ガマとシャバックなどが統合されて再生したシュコー ブランドはスケールモデル的な造形ながら、ミニチャンプスのようなやや無機質な作風とは違った独特の味わいがありました。このZ3もプロポーションが良く、フロントグリルや室内などの細部の仕上げがリアルで、非常に良い出来ばえでした。ボンネットが開閉するギミック付きでエンジンがリアルに再現されていました。また深い艶のある塗装も高品質な感じがしました。(1970年代のシュコーのミニカーは塗装品質が良くない不具合があったので、それを教訓としていたようです) シュコーはクーペもモデル化していました。これ以外のZ3のミニカーはミニチャンプスがロードスター/クーペ/M クーペ/M ロードスター、007 ゴールデン アイ仕様を揃えています。他にもブラーゴのM ロードスター、コーギーの007 ゴールデン アイ仕様(1/36)、M-TECHのロードスターなどがあります。以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)






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アウディ A3 ドイツ 1996年
小型車アウディ 50の復活となるハッチバックのA3が1996年に登場しました。小さいながらもアウディ車に共通のフロントグリルを持ち、ブランドイメージに沿ったデザインでした。フォルクスワーゲングループ内の小型車のベースとして開発されたので、アウディ流の縦置きではなく横置きエンジンの前輪駆動車でした。当初のボディは3ドアハッチバックのみで、エンジンはDOHC 4気筒1.6L/1.8L/1.8Lターボ(150HP)、4気筒1.9Lターボディーゼル(90HP)でした。フルタイム4WDのクワトロが選択できました。
1999年に各エンジンがパワーアップし、5ドアハッチバックが追加されました。またDOHC 4気筒1.8Lターボ(210HP)エンジンを搭載する高性能版S3(3ドアのみ)が登場しました。2000年のマイナーチェンジで前後ライトなどが小変更され、6段変速が追加されました。電子制御式横滑り防止装置(ESP)が標準装備されるなど、アウディらしい高級で高性能な小型車でした。2003年に2代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ アウディ A3 2003)
ミニカーは1998年頃に発売されたミニチャンプス製の当時物です。ミニチャンプスらしいそつのない巧みな造形で、実車の雰囲気がうまく再現されていました。彩色されたシートや室内のインパネなどもリアルな仕上げとなっていました。ミニチャンプスはマイナーチェンジ後の5ドアハッチバックもモデル化していました。当時のアウディ車のモデル化のライセンスはミニチャンプスが独占していたようで、A3 初代の1/43量産ミニカーはミニチャンプス製しかないようです。ただし1/87はライセンスが別なようで、リーツェが3ドアと5ドアをモデル化していました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)


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ポルシェ ボクスター (986) ドイツ 1996年
1996年にポルシェ 968の後継車としてエンジンをミドシップ配置した2シーターオープンカー ポルシェ ボクスターが登場しました。(ボクスターとは水平対向エンジンを意味するボクサーとスピードスターを合わせた造語でした) ポルシェ 911 (996)に先駆けて水冷化した水平対向6気筒2.5L(201HP)エンジンをリア(ミドシップ)に配置するというレイアウトは968より911に近い構造でした。またフロント周りの外観デザインも、後から登場した911(996)を先取りしたようなスタイルで、ボクスターには新しい911(996)の先行テスト的な意味もあったようです。
2000年に排気量が2.7L(220HP)に拡大され、3.2L(252HP)エンジンのボクスター Sが追加されました。2003年のマイナーチェンジで、バンパーなどの外観が変わりました。先代の968のようにハイパワーではありませんでしたが、ミドシップによる優れた重量配分と軽量なボディで操縦性に優れたピュアスポーツカーでした。2004年にモデルチェンジして2代目のボクスター (987型)に変わりました。(実車画像→ ポルシェ ボクスター(987型))
ミニカーは倒産から1996年に復活したシュコー製の当時物で、復活直後の1997年に発売されました。ハードトップ仕様のボクスター 986をモデル化しています。(ハードトップは脱着できません) 復活後のシュコーはミニチャンプスのようなそつのない上手い造形で、このボクスターも実車がうまく再現されていました。灯火類や室内などの細部もリアルに再現されていました。特にこの深みのあるメタリック塗装は綺麗でした。倒産する前の1970年代のシュコーは塗装品質が良くなかったのですが、それを踏まえて塗装処理を改善したようで、復活したシュコーの塗装品質はかなり良くなりました。これ以外の当時物ミニカーではミニチャンプスのプロトタイプとボクスター/ボクスター S、トミカなどがありました。当時物以外では、オートアート、京商、ノレブ、スパークなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)



