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トライアンフ ドロマイト スプリント イギリス 1972年
トライアンフ 1300は前輪駆動車ということもあって、スポーティな車を好むヘラルドのユーザー層を取り込めませんでした。新型車を開発する余裕の無かったBL(ブリティッシュ レイランド)は、1300を後輪駆動に変更した1300の廉価版トレドを1970年に登場させました。このトレドの上級車として4気筒1.85L(97HP)エンジンを搭載したドロマイト 1850HLが1972年に登場しました。トレドをベースにしてヘッドライトを4灯式にし、トランク部分を延長しています。4段変速で最高速は160km/hと高性能でした。
1973年にはDOHC 4気筒2L(127HP)エンジンを搭載し最高速192km/hという高性能版スプリントが追加され、BMW 2002などのライバルよりも安価であったので人気がでました。この人気を利用すべく、1976年からはトレドと1500もドロマイト1300、ドロマイト 1500に改名されました。1980年の生産中止までに約10万台が生産されました。なおドロマイトという名前は1930年代の高性能スポーツカー ドロマイトの名前を復活させたものでした。
当時技術提携していたホンダのバラードをベースとしたトライアンフ アクレイム(1981年登場)がドロマイトの後継車となったので、ドロマイトはトライアンフ自社設計としては最後の車となりました。さらに1984年にはアクレイムが生産中止となり、トライアンフという名前の車がなくなりました。1994年にはBLのローバー グループがBMWに売却され、現在トライアンフ ブランドはBMWが保有しています。
ミニカーは2004年に発売されたバンガーズ製です。バンガーズはイギリスの老舗コーギーのブランドで、2000年頃から主に昔懐かしいイギリス車をモデル化しています。最近のミニカーなのですが、ダイヤカットガラスを使ったヘッドライトや塗装で表現したテールライトなど1960-1970年代のコーギー風のレトロな作風が特徴です。またエッチングパーツのワイパーやユーザーが取り付けるドアミラーが添付されているなど細部にこだわった部分もあります。このドロマイトはブラック アウトされたグリルやレザートップなど高性能版のスプリントの仕様となっています。タイヤが少し小さめで車高が高めですが、実車の雰囲気は良く再現されています。これ以外のドロマイトのミニカーはスパーク(レジン製)があります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トライアンフ TR7 イギリス 1975年
1960年代にはトライアンフやMGなどイギリスのスポーツカーが主流であったアメリカのスポーツカー市場は、1969年に登場した日産のフェアレディ 240Zにシェアを奪われていきました。トライアンフ TR7はこの状況に対応すべく1975年に登場しました。伝統のオープンカーではなくクーペボディを採用したのは、安全基準の強化でオープンカーが禁止されるという噂があったからでした。(居住性を重視した240Zの影響も大きかった)
大胆なウエッジ シェイプを採用したデザインは斬新でしたが、ややアクが強すぎて好き嫌いが分かれました。4気筒2L(92HP)エンジンを搭載し、4/5段変速で最高速172km/hの性能でした。(ちなみに240Zの最高速は190km/hでしたので、しっかり負けていました) パワー不足を解消する為に1978年にはローバー SDI用のV型8気筒3.5L(135HP)エンジンを搭載したTR8が追加されました。1979年にはオープン仕様のドロップヘッドが追加されました。TR7/8は1981年までに約11万台(TR8は約2800台)が生産され、商業的にはそこそこ成功しました。(ちなみに240Zは約55万台でした)
ミニカーはディンキー(英)製で1975年に発売されました。フリーホイール化されているホイールの見た目が悪いですが、プロポーションは良くTR7の独特なデザインがうまく再現されています。また安全基準対応のバンパーが実車さながらに前後に伸縮するといった変なギミックも付いています。ディンキー(英)のミニカーはこの時期まではまだコレクション対象でしたが、この後に出てくる1/36サイズの物はコレクション対象から外れていきました。(今となっては貴重な物もありますが) TR7の当時物量産ミニカーはこれしかないようです。最近の物ではトロフューのラリー仕様、イクソのラリー仕様、バンガーズ、オックスフォードなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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