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MERCEDES-BENZ SSKL (W06) 1931 GERMANY |
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![]() RIO 79 1/43? 105㎜
実車諸元 画像参照
メルセデス ベンツ SSKL (W06) ドイツ 1931
SSKLは前述したSSKの純粋なレーシング仕様でファクトリーチーム用に数台が製作されました。SSKLのLはドイツ語のLeicht(軽いの意)で、徹底的な軽量化をするためにフレーム各部に軽減穴が開けられていました。スーパーチャージャーを大型化して過給圧を上げベンゾール系燃料を使い最高出力300HP 最高速235km/hと極めて高性能で、各種レースに勝ち続けました。こんな細いタイヤの車で300HPもあったのですから、とてもすさまじい操縦性であったと思います。
ミニカーはイタリアのリオ(RIO)製で、1983年頃に発売されました。リオのクラシックカーはほとんどが1990年以前に作られていますが、いずれも当時のミニカーとしては非常に出来が良いものでした。このSSKLは前述したSKLをベースにして、SSKLに仕立てたもので、SSKLの特徴である軽減穴がボディ下部シャーシに追加されています。SSKが最近まで1/43サイズではベストの出来ばえであったので、このSSKLも同様にベストの出来ばえです。ただ1/43よりも少し大きめにできているので、1/43でできたミニカーと並べた場合に少し違和感があるのが唯一の難点です。型番SL001でミッレ ミリア仕様があり、最近でもSSK/SSKLのバリエーションが作られていますが、国内には輸入されていないようです。
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以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
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リオ以外のSSKLのミニカーでは、ソリドのスタンダードとミッレ ミリア仕様、ニューレイ、ブラーゴの1/18、CMCの1/18などがあります。以下はソリドのミッレ ミリア仕様(型番4004)の画像です。ソリドのSSKLはかなり良い出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)![]() ![]() 以下はブラーゴの1/18(型番3002)の画像です。1980年頃に発売されたブラーゴの初期の物ですが、当時の大スケールのミニカーとしては良くできていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
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MERCEDES-BENZ 460 NURBURG PULLMAN (W08) 1931 GERMANY |
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![]() IXO MUS020 1/43 125㎜
実車諸元 画像参照
メルセデス ベンツ 460 ニュルブルク プルマン (W08) ドイツ 1931
1926年にダイムラー社とベンツ社が合併して、ダイムラー ベンツ社となりました。メルセデスはダイムラー社のブランド名で、この時点でメルセデス ベンツというブランドが出来ました。合併直後にダイムラーの技術部長であったF.ポルシェ博士の下で、新しいツーリングカーが作られました。6気筒2Lエンジンを搭載するシュトゥットガルトと6気筒3.1Lエンジンを搭載するマンハイムで、それぞれの名前はダイムラー社とベンツ社の本拠地に因んでいました。
その両車の上級車としてベンツ初の8気筒エンジン(4.6L 80HP)を搭載した、460 ニュルブルク (W08)が1928年に登場しました。全長約4.9mの大型リムジーンで、1930年に770K グロッサー メルセデスが登場するまではベンツの最上級車でした。460は1931年に5L(100HP)エンジンが搭載できるようホイールベースが拡大されて500 ニュルブルクとなりました。460/500には当時の最先端の技術が採用されており、ローマ教皇用に特別に製作された特注車もありました。最終的には500の名前で1939年までに約4000台が生産されました。
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ミニカーは2009年に発売されたイクソ製です。ロングホイールベース版の460 1931年式をモデル化しています。元々このミニカーはミニカー付き雑誌「MERCEDES-BENZ COLLECTION」のNo.38用に作られたモデルでした。これはイクソのカタログモデルとして発売したもので、オリジナルの雑誌付きミニカーより細部の仕上げがレベルアップされています。フロント グリル(Nurburgのロゴ付)、ひさしの付いたフロントウインドー、リアのトランク、室内の造形などがリアルに再現されています。またベージュと茶のツートンカラーもベンツ博物館の実車に即したカラーリングになっています。ただしフェンダー部分がプラスチック製なので、このサイズのミニカーとしては軽いのが個人的にはいまひとつの感じがします。(ロートルコレクターの古臭い感覚ですが) イクソは別ブランドのホワイトボックスでも460を発売しています。イクソ以外の460のミニカーはエリゴールがあります。 以下はフロント(グリルの拡大画像)/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
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![]() ![]() 以下は1981年頃に発売されたエリゴール製のメルセデス ベンツ 460 ニュルブルク 1929 (1/43 型番1043)の画像です。これは460の標準ホイールベース仕様をモデル化していますので全長は約4.9mですが、このミニカー(全長108㎜)はそれより一回りサイズが小さく出来ています。このミニカーは同じエリゴールのロールス ロイス 20/25HP(型番1030)の型を流用してフロントグリルを変更するなどしてメルセデス ベンツ 460に仕立ててありますので、サイズが合わないようです。当時の高級車は同じようなスタイルをしていたのでこのようなやり方でもそこそこそれらしくは見えるのですが、この460はやや強引すぎるやり方です。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
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MERCEDES-BENZ 770K (W07) 1932 GERMANY |
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![]() MATCHBOX (DINKY) YY053/SA-M 1/48 120㎜
実車諸元 画像参照
メルセデス ベンツ 770K (W07) ドイツ 1932
1930年代のメルセデス ベンツの高級車としては8気筒4.6Lエンジンを搭載した460/500 (W08)がありました。1930年には460/500より高級な国家元首クラス向けの最上級車として「グロッサー メルセデス」と呼ばれるメルセデス ベンツ 770K (W07)が登場しました。770KのKは過給器(KOMPRESSOR)付きエンジンを意味し 8気筒7.66L(150HP 過給時200HP)エンジンを搭載していました。このような最上級高級車にも過給器を付けてしまうところがメルセデス ベンツのすごいところでした。(なお過給器が付かない仕様の770も選択できました) 4段変速で最高速160km/h(過給時)の性能でした。
当初は4ドア6人乗りセダンだけでしたが、1932年にカブリオレが追加されました。770 (W07)は117台が生産され、そのなかにはカイザーヴァーゲン(皇帝の車)の名前で知られる帝政ドイツ最後の皇帝ウイルヘルム 2世の為に特注された4ドア カブリオレや日本の宮内庁に納入された昭和天皇の御料車などがありました。1938年に全面的な変更が行われ770K シリーズ II(W150)に発展しました。
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ミニカーは1996年頃に発売されたディンキーのブランドが併記されたマッチボックス製です。770K (W07) カブリオレをモデル化しています。マッチボックスは1990年代にアメリカのマテル社傘下となりディンキーも1980年代にマテル傘下になっていたので、この当時は両ブランドが併記されていました。マッチボックスのYシリーズはクラシックカーのシリーズで、仕上げを簡素化することで比較的安価に仕上げてありました。これは1990年代のYシリーズの新作で定価は約2000円程でした。縮尺が1/48と中途半端なのが今一つですが、そこそこリアルな造形で良く出来ていました。細かいところですがAピラーのすぐ下についている銀色の部品は昔懐かしい腕木式方向指示器です。(腕木式が分からない人はWEBで調べてみてください) これ以外の770 (W07)のミニカーはイクソ、ミニチャンプス、フランクリン ミントの1/24などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
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![]() ![]() 以下は2008年に発売されたミニチャンプス製のメルセデス ベンツ 770K カイザー ヴィルヘルム II 1931 (1/43 型番436036000)の画像です。ミニカーの箱に特に記載されてはいませんが、バンパーに取り付けられているライセンスプレート番号「L-15237」から皇帝ウイルヘルム2世の為に特注されたカイザーヴァーゲンであることが分かります。ミニチャンプスらしいそつのない良い出来ばえで、フロントグリル上のエンブレムなど細部までリアルに再現されています。なおミニチャンプスの前身であるPMAブランドで1992年に同じカイザーヴァーゲンが1/24サイズでモデル化され通信販売されました。→ VIPCAR ドイツのVIPCAR (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は2010年に発売されたイクソ製のメルセデス ベンツ 770 カブリオレ F (1/43 型番MUS024)の画像です。これも箱に記載されてはいませんが、上記のミニチャンプス製と同じカイザーヴァーゲンをモデル化してます。770のカブリオレ Fとは運転席と後席との間に仕切りがあるリムジーン形式のカブリオレで、後席と運転席の幌が分離されている形式のものを示すようです。これも良く出来ているのですが、ミニチャンプス製とはボディカラー以外にもいろいろと違っているところがあります。その細部の違いなどについては新製品情報2010年のレビューに詳しく記載してありますので、知りたい方はこちらをご覧ください。→ 新製品情報2010年 レビュー (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は2004年に発売されたミニチャンプス製のメルセデス ベンツ 770 天皇陛下御料車 (1/43 型番436034200)の画像です。昭和7年(1932年)頃に宮内庁に納入された天皇陛下の御料車をモデル化しています。これもミニチャンプスらしいそつのない良い出来ばえで、フロントグリルやドアに付けられた菊のご紋章や室内など細部がリアルに再現されています。なお昭和天皇のご即位60年を記念してこの御料車の1/24サイズのミニカーが、ミニチャンプスの前身であるPMAブランドで1986年にモデル化されて通信発売されました。→ VIPCAR 日本の皇室御料車 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
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MERCEDES-BENZ L5 LORRY ’HOLSTEN BIER' 1932 GERMANY |
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![]() MATCHBOX YGB06 1/43 115mm
実車諸元 画像参照
メルセデス ベンツ L5 トラック ’ホルステン ビール' ドイツ 1932
エンジンを搭載した最初のトラックはダイムラー社のダイムラー LKWとされていて、この車からトラックの歴史が始まっています。ベンツ社はディーゼルエンジンの開発に力をいれ、1923年にディーゼルエンジンを搭載した世界初のトラック ベンツ 5K3を発表しています。1926年にダイムラー社とベンツ社が合併してダイムラー ベンツ社となり、両社のトラックは統合され、L1、L2、L5の3タイプとなりました。(L1とL2は新型、L5はベンツ社の5CNの後継車)
LはLASTWAGEN(独語でトラック)のLで、数字は積載量(t単位)を意味していました。L1/L2/L5は4気筒3.7L(45HP)/5.8L(55HP)/8.1L(70HP)ガソリンエンジンを搭載していました。またトラック用よりも低いシャーシを持つN1、N2、N5があり、このNタイプにはバスなどが架装されました。(NはNIEDERWAGEN(独語でバス)のN) 1927年に世界初の6気筒ディーゼルエンジンがトラックに搭載され、同時にガソリンエンジンも6気筒版が設定され積載量が増えました。その後L1とL2の間を埋めるL45、L5より大きな7-9tクラスの3車軸仕様のN56が追加されました。
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技術革新でL1の積載量が2tになるなど名前が実情に合わなくなったので、1930年に命名法が変わりました。積載量表示を4桁のkg単位に変え、L1はL2000に、L45はL2500、L57はL3000、L2はL4000、L5はL5000、N56はL8500に変更され、バス用の記号はNからLO又はO(OMNIBUSのO)に変わりました。この命名法は1954年まで使われました。1954年からは4桁の数字が3桁の社内識別番号に変わり、キャブオーバー式トラックにはLPという記号が付きました。(ダンプカーはLK、オフロード用トラックはLG、キャタピラー付トラックはLR、消防車はLFです) |
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ミニカーはマッチボックスのマニア向けイエスタイヤーシリーズの物で、1995年に発売されました。ホルステン ビール(ドイツ最大の老舗ビールメーカー)の配送に使われたL5 トラックをモデル化しています。簡単な作りのミニカーですが、フロントグリルのベンツのロゴは結構リアルです。この種の商用車ミニカーの魅力はカラフルな塗装や会社名のロゴの面白さにあります。このトラックは白ボディにオレンジ幌と派手な配色で、HOLSTEN BIERのロゴがボディと幌に綺麗に印刷されていて、なかなかの出来ばえです。イエスタイヤーシリーズはこのようなクラシックな商用車(例えばフォード AA トラック 1932)を多くモデル化していて、L5 トラックは消防車など3種類のバリエーションがあります。 以下はフロント/リア/荷台部分の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)![]() ![]() |
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MERCEDES-BENZ SS (W06) 1933 GERMANY |
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![]() ALTAYA VOITURES CLASSIQUES (IXO) 30 1/43 120㎜
実車諸元 画像参照
メルセデス ベンツ SS (W06) ドイツ 1933
1926年にダイムラー社とベンツ社が合併して、ダイムラー ベンツ社となりました。合併前にダイムラーの技術部長であったF.ポルシェ博士は、スーパーチャージャー付4気筒エンジンのレースカータルガ フロリオを開発し、この車をベースとして6気筒6Lエンジン搭載の高性能なツーリングカー メルセデス 24/100/140HP(課税馬力/実馬力/過給馬力)が登場しました。(実車画像→ メルセデス 24/100/140HP)
この車のホイールベースを短縮し、エンジンを強化したスポーツカー メルセデス 24/110/160HPは「Kヴァーゲン」と呼ばれました。(KはKurz:短いの意) それをさらに発展させたのが「Sヴァーゲン」(SはSportの意)で、後のSシリーズの最初のモデルとなりました。代表的なモデルは1926年の6気筒6.8L(120HP/過給時180HP)エンジンを搭載したSやその後継の1928年のSS(Super Sportの略)がありました。SSは当時最強のスポーツカーで、実車は100台ほどしか生産されていません。 6気筒7L(170HP/過給時225HP)の高性能エンジンを搭載し、最高速185km/hの性能でした。
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ミニカーはフランスのミニカー付雑誌「VOITURES CLASSIQUESシリーズ」のNo.30で、オークションで入手しました。メーカーはイクソで、モデル化した実車がはっきりしないのですが、1933年式なのでSSの最終型と思われます。ミニカーの出来ばえはこのシリーズの標準的なもので、室内などの細部もある程度再現され良く出来ています。銀と黒のツートンカラーもこの車に良く似合っています。同じものがイクソのカタログモデル(型番MUS044)でも発売されていますが、そちらは地味な灰色でいまいちです。SSのミニカーはソリド(VEREMも含む)とマッチボックスの古いものしかありませんでしたので、このイクソのSSはうれしいモデル化でした。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
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